

トランプ米大統領が、ホワイトハウスの入り口に飾られていたオバマ元大統領の公式肖像画を目立たない隅の場所に移すよう指示したと、CNNなどが10日(現地時間)報じた。トランプ氏を批判していたジョージ・W・ブッシュ元大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領の肖像画も見えにくい場所に移されたという。
CNNによると、トランプ氏は最近、参謀陣にオバマ氏の肖像画を大階段の最上部に移すよう指示した。この場所は現職大統領の家族、警備要員などごく少数しか出入りできない厳重な統制区域だ。事実上、ホワイトハウス訪問者はオバマ氏の肖像画を見ることができなくなるということになる。
トランプ氏はオバマ氏の肖像画があった場所に、昨年7月ペンシルベニア州バトラーでの遊説時の自身の姿を描いた絵を飾った。当時、トランプ氏は銃撃直後に血を流しながらも拳を突き上げて大きな注目を集めた。
オバマ氏肖像画の受難は今回が初めてではない。トランプ氏は1期目の時に、現職大統領が直前の大統領をホワイトハウスに招いて当人の肖像画を公開するという伝統を破った。トランプ氏は当時、オバマ氏を招待せず、肖像画も掛けなかった。現在、オバマ氏の肖像画はバイデン前大統領が就任した後に公開された。
トランプ氏は不動産事業家時代から、ハワイ州生まれのオバマ氏の出生地が米国ではないという陰謀論を広めた。ケニア人の父を持つオバマ氏が米国大統領の資格がないという趣旨だ。トランプ氏は最近、オバマ政権の主要人物も脅かしている。トランプ氏は、オバマ政権が2016年の大統領選挙当時、ロシアが彼自身の当選を助けるために選挙に介入したように見せるため、各種情報を操作したという確認されていない主張を展開している。オバマ氏を「反逆罪で処罰すべきだ」とも叫んだ。
トランプ氏とブッシュ一家の関係も良好ではない。父親のブッシュ氏は過去にトランプ氏を「ほら吹き」と発言した。息子のブッシュ氏は、昨年の大統領選挙でカマラ・ハリス民主党大統領候補を支持した。
林賢錫 lhs@donga.com






