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孫基禎さんの「二つ目の金メダル」青銅の兜、国立中央博が特別展

孫基禎さんの「二つ目の金メダル」青銅の兜、国立中央博が特別展

Posted July. 25, 2025 08:43,   

Updated July. 28, 2025 19:08


1936年ドイツ・ベルリン五輪のマラソン金メダリスト、孫基禎(ソン・ギジョン)さん(1912~2002)。彼が優勝の副賞として受け取るはずだった「ギリシャ青銅兜」(宝物)を手にしたのは、それからちょうど50年後のことだった。1986年、ドイツで開かれた五輪50周年記念イベントでのことだ。孫さんは当時、「金メダルを二度もらう気分だ。ひとつは当時の金メダル、もうひとつは今日のこの青銅兜だ」と心境を語った。

孫さんが遅れてもらった兜は、紀元前6世紀のギリシャ・コリントスで製作されたもので、五輪競技での勝利を祈願して神に奉納するために作られた。深い青緑色の色合い、くびれた形状からしなやかに広がる曲線など、その造形美は並外れている。

ベルリン五輪当時、ギリシャの新聞社がマラソン優勝者への副賞として用意したものの、孫さんには渡されなかった。数十年後に兜を受け取った孫さんは、「1976年、東亜日報の記事を見た在独同胞のノ・スウン氏が、ベルリンの博物館を探し回った末に所在を突き止めてくれたおかげで、返還に向けた努力を始めることができた」と語ったことがある。

この青銅兜は、25日に開幕する国立中央博物館の特別展「二本の足で世界を制す」で再び展示される。光復80周年を記念して開催される今回の展示では、孫基禎記念館が所蔵するベルリン五輪の金メダルと月桂冠、米紙ニューヨーク・タイムズによる優勝報道など計18点が公開される。博物館によると、「金メダルと月桂冠、優勝証明書が一堂に会するのは、2011年の大邱世界陸上選手権記念特別展以来、14年ぶり」としている。

光復の9年前にあたる1936年8月15日、孫さんがある外国人に「Korean 孫긔졍」と署名した絵葉書も初公開される。スポーツ関連の遺物を収集しているホ・ジンド氏が、1970年代に欧州のあるオークションで落札した品だ。

学芸研究士のクォン・ヘウン氏は、「孫さんの自伝によると、孫さんは日本人ではなく韓国人であることを世界に知らせるため、機会があるたびに外国人にハングルで署名をしていた」と述べた。

本展では、日帝の抑圧により日章旗をつけて走らざるを得なかったが、祖国の誇りを胸に表彰台に立った孫さんと、その後世界舞台で活躍した韓国のマラソン選手たちの物語が描かれる。孫さんは、1947年に開かれた第51回ボストンマラソン大会に太極旗を掲げた韓国代表監督として出場した。この大会で世界記録を樹立した徐潤福(ソ・ユンボク)さん(1923~2017)に、「君には祖国のために走るという誇りがある」と励ましたエピソードも有名だ。

展示では、こうした孫さんの歩みをAI技術で再現した映像も見ることができる。


イ・ジユン記者 leemail@donga.com