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韓米、「関税+安全保障」のパッケージで交渉に「拍車」

韓米、「関税+安全保障」のパッケージで交渉に「拍車」

Posted July. 16, 2025 08:42,   

Updated July. 16, 2025 08:42


トランプ米大統領が課した相互関税の猶予期限(来月1日)が2週間後に迫る中、韓米は関税-安全保障パッケージの包括的妥結に向けて交渉に拍車をかけている。関税引き下げ・撤廃を導くために、関税交渉では米国がこれまで求めてきた非関税障壁のうち農産物分野の開放カードが検討されており、これと並行して防衛費の増額など安全保障パッケージに関する実務協議も本格的に進められているという。韓国政府は、韓米首脳会談を遅くとも来月初めに実現させるために、近く韓国産業通商資源部の呂翰九(ヨ・ハング)通商交渉本部長や魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安全保障室長ら高官の相次ぐ訪米を検討している。

15日、韓国大統領室などによると、韓米間の関税及び安全保障分野の協議は複数のトラックで同時に進行している。韓米の通商当局間の関税実務協議は産業通商資源部が、安全保障パッケージに関する韓米間の実務協議は外交・国防部が進めている。与党関係者は「安全保障分野だけが妥結し、通商分野が妥結されないなら真の妥結とは言えない」とし、「両分野が包括的に妥結する方向になるだろう」と述べた。

産業通商資源部は、米国が撤廃を求めた非関税障壁のうち、農畜産物分野での規制緩和を関税交渉カードとして活用することを検討している。牛肉やリンゴ、遺伝子組み換え作物(LMO)のジャガイモなど、国内世論の敏感度が比較的低い品目で輸入を増やしたり市場を開放したりすることを検討しているという。

ケビン・キム米国務次官補代理の訪韓を機に、10日、11日にソウルで開かれた韓米外交・国防当局間の局長級協議では、防衛費増額問題を含め、米国が求めてきた「韓米同盟の現代化」に関する意思疎通がなされたという。韓国政府は、米国が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に通達していたGDP比5%の防衛費増額案のうち、直接費用である3.5%水準で防衛費を段階的に増額できるかどうかを含め、様々なカードを検討している。

韓国政府は、相互関税の猶予満了前に米国との高官級協議も推進している。呂氏の訪米に続き、具潤哲(ク・ヨンチョル)副首相兼企画財政部長官候補と金正官(キム・ジョンガン)産業通商資源部長官候補が17日に予定された人事聴聞会を通過した場合、共に訪米することが検討されている。


申圭鎭 newjin@donga.com