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「ネロナムブル」の人事聴聞会を変えるには、与党の謝罪から

「ネロナムブル」の人事聴聞会を変えるには、与党の謝罪から

Posted July. 16, 2025 08:41,   

Updated July. 16, 2025 08:41


政権が交代するたびに繰り返される「ネロナムブル」(自分がすればロマンス、他人がすれば不倫)聴聞会の悪循環は、今回も例外ではなかった。李在明(イ・ジェミョン)政権初の閣僚人事聴聞会が開かれた14日、野党「国民の力」は姜仙祐(カン・ソンウ=女性家族部)、権五乙(クォン・オウル=国家報勲部)、李鎮淑(イ・ジンスク=教育部)、趙顕(チョ・ヒョン=外交部)、鄭東泳(チョン・ドンヨン=統一部)候補をまとめて「『無資格の五賊』は聴聞会に立つ資格すらない。全員失格」と批判した。それぞれ「パワハラ長官」「剽窃長官」「コーヒー長官」「土地投機長官」「分割長官」などのレッテルが貼られた。与党「共に民主党」は「旧態依然とした根拠なき中傷と誹謗、度を超えた国政妨害」と反論した。

3年前には与野党の立場は逆だった。2022年、野党だった「共に民主党」は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領(当時)が任命した閣僚候補に対し、「がんの塊になる前にきれいに切除すべきだ」と主張した。「共に民主党」が提起した道徳性や清廉さに関する疑惑に対し、与党だった「国民の力」は「政権に打撃を与えるための個人攻撃だ」と反発した。あの時も今も「がんの塊」「ゴミのようなパワハラ」など激しい暴言が飛び交い、「協治」の余地はない。「結論ありき」で無条件の辞退、無条件の任命という無限の衝突が繰り返されるだけだ。

ついには生ごみの袋が聴聞会場に登場する時代となった。「国民の力」の李達嬉(イ・ダルヒ)議員は、姜仙祐候補が補佐官に生ごみと一般ごみを分別して出すよう指示したという「パワハラ」疑惑を取り上げ、生ごみを持ってきて質疑した。姜氏は以前と異なる説明をし、物議を醸した。「国民の力」議員がノートパソコンに「パワハラ王OUT」のプラカードを貼ると、「共に民主党」議員は「足の引っ張りSTOP」のプラカードで対抗した。プラカード攻防に隠れて、姜氏が女性家族部長官としてどんな政策ビジョンを持っているのかは明らかにされていない。

政権を握った側は、聴聞会のせいで有能な人材を登用しづらいと訴えてきた。李大統領は「特に家族の個人情報まで問題にするため、能力のある人が入閣を敬遠する」と述べた。大統領室関係者は「子どもや妻が反対して、能力があっても辞退する人が多い。『生活に不自由してないのに、なぜ長官をするのか』という雰囲気だ」と語った。これは文在寅(ムン・ジェイン)、朴槿恵(パク・クンヘ)、尹氏も共通して抱えていた悩みだ。

今回は与野党が競うように人事聴聞会法改正案を出した。しかし方向性は真逆だ。「国民の力」は、「共に民主党」による資料なし証人なしの「聴聞会骨抜き」戦略を批判し、資料提出の義務づけを法制化し、虚偽資料の提出や漏れには5年以下の懲役または5千万ウォン以下の罰金を科すべきと主張している。一方、「共に民主党」は「悪意ある個人攻撃」を防ぐため、聴聞会を公職倫理聴聞会と公職能力聴聞会に分ける二元化方式を提案した。

政権が代わるたびに180度変化する「集団記憶喪失症」の連鎖を断ち切るためにも、聴聞会制度は見直す必要がある。しかし何よりも先に変わるべきなのは政界の態度だ。特に野党時代に道徳性の基準を振りかざした与党は、現在自分たちが擁立する候補のパワハラ、剽窃、投機疑惑に対して最低限の責任ある謝罪をする必要がある。国民の視線がどこに向いているのかを見極めなければならない。