
昨年2月、政府の医学部定員増に反発して学校を離れた医学生が1年5ヵ月ぶりに「全員復帰」を宣言した。政府と医療界の対立解消の糸口となることが期待されているが、学事日程の再調整や過剰な優遇措置ではないかという批判など医学部教育正常化までは難航が予想される。
大韓医科大学・医学専門大学院学生協会(医専協)は12日、ソウル龍山(ヨンサン)区にある医協会館で国会教育委員会、保健福祉委員会、大韓医師協会(医協)と共に「医学部教育の正常化に向けた共同声明」を発表し、「国会と政府を信じて学生全員が学校に戻る」とした。
同日の発表では、具体的な復帰時期については触れなかった。医大協のイ・ソンウ非常対策委員長は「(政府、学校など)様々な部門の協力が先に行われるべきで、正確な日付は申し上げられない」と話した。ただし今年留年を避けるためには、高等教育法施行令の「年間授業日数30週間以上」の基準により、今月21日からは授業に出席しなければならないため、政府と各医学部には復帰に向けたロードマップを準備する時間があまりない。医協の関係者は「2、3日以内には2学期の学事日程が出なければならない。政府と学校が悩む時間をもっと与えようと発表を急いだようだ」と話した。
柔軟な学事要求が過剰な優遇措置だという批判を意識したのか、イ・ソンウ氏は「休みなどを利用して教育の質や総量が低下することなく、きちんと教育を受ける」と強調した。声明では李在明(イ・ジェミョン)大統領に対し、「学事日程の正常化を通じて医学生が教育に復帰できる総合的な対策を立ててほしい」と要請した。
同日、声明を発表する前に、キム・テクウ大韓医師協会会長は「この1年6ヵ月間、国民の皆さんは言葉にできないほどの疲労と苦痛に耐えてきた。その痛みに深く共感し、心からお詫び申し上げる」と頭を下げた。イ・ソンウ氏は「国民と医療界が長い苦痛を経験したことに深く遺憾の意を表する」としたが、「謝罪」には言及しなかった。韓国重症疾患連合会のキム・ソンジュ代表は「患者と国民を交渉手段とした行為に対する反省と謝罪はなかった」と批判した。
金民錫(キム・ミンソク)首相は13日、フェイスブックに「呪術のような2000人増員の苦痛があまりにも大きく深かった」とし、「大きな一歩を踏み出したことは幸いだ。(医療正常化に向けた)実現の道筋を見つけたい」と書いた。研修医(インターン、レジデント)は14日、国会保健福祉委員会の与党議員らと面会し、復帰条件や医療正常化案などについて話し合う。
朴星民 min@donga.com






