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最低賃金、17年ぶりに労使合意…これが正常だ

最低賃金、17年ぶりに労使合意…これが正常だ

Posted July. 12, 2025 08:28,   

Updated July. 12, 2025 08:28


来年度の最低賃金が今年より290ウォン増の1時間当り1万320ウォンに決定された。月給に換算すると215万6880ウォンとなる。引き上げ率は2.9%で、通貨危機時の金大中(キム・デジュン)政権1年目の2.7%を除けば、歴代政権1年目としては最も低い水準だ。特に、2008年以来17年ぶりに初めて表決を経ずに労働者・使用者・公益委員の合意で決定された。政府が「第2の通貨危機」とまで規定するほど厳しい経済状況に対し、共感した結果といえる。

合意に至る過程は容易ではなかった。先月、労使双方は最初の要求案としてそれぞれ14.3%の引上げと現状維持を提示した。その後も、折衝が続いたが合意に至らず公益委員は1万210~1万440ウォンの上限・下限線を提案した。民主労総が推薦した勤労者委員らがこれに反発して退場したが、韓国労総の推薦委員らは残留し、2度の修正案のやりとりを経て、溝を縮めた末に表決なしで最終合意に至った。

新政権初年度の最低賃金は、今後の労働政策の方向性を占うバロメーターとされる。文在寅(ムン・ジェイ)政権(16.4%)、盧武鉉(ノ・ムヒョン1)政権(0.3%)など進歩政権★で引上げ率が高く、朴槿恵(パク・クネ)政権(7.2%)、李明博(イ・ミョンバク)政権(6.1%)、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権(5.0%)など保守政権では低かった。しかし、今回は進歩政権下でありながらも引き上げ幅が大きくなかった。大統領室は「客観的な統計や脆弱労働者、小規模事業者の状況が総合的に考慮された」とし、「労使間の理解と譲歩を通じて決定されたため、最大限尊重する」との立場を示した。今後の主要労働問題もやはり労使政間で十分な熟考と協議を通じて解決されることを期待する。

最低賃金の引き上げ幅を最大限抑えたとはいえ、依然として小規模事業者にとっては負担が大きい。数年間累積された人件費引き上げの影響で限界に追い込まれているためだ。昨年、廃業届を提出した事業者が初めて100万人を超えた。中小企業と小規模事業者の負担を軽減できる支援策を整え、企業しやすい環境づくりにも積極的に取り組む必要がある。

幸いにも今年は合意に至ったが、労使間の衝突と対立が繰り返されてきた最低賃金の決定方法の改善も検討しなければならない。雇用労働部長官候補に指名された金栄訓(キム・ヨンフン)氏も「現行制度は疲労度が高く、社会的信頼と受容性に欠けている」と話した。最低賃金は失業手当、育児休業給付など26の法令と連動する国家政策の主要基準だ。客観的な指標に基づき、業種別・地域別の実情などを考慮し、最低賃金を合理的に決定する枠組みの構築が求められる。