Go to contents

ロボット犬「スポット」がAGTで切れ味抜群のダンス! 審査員全員「イエス!」

ロボット犬「スポット」がAGTで切れ味抜群のダンス! 審査員全員「イエス!」

Posted June. 13, 2025 09:52,   

Updated June. 13, 2025 09:52


10日(現地時間)放送された米NBCの人気バラエティ番組「アメリカ・ゴット・タレント(AGT)」の舞台に特別な出演者が登場した。現代(ヒョンデ)自動車のロボット系列会社、ボストンダイナミクスの四足歩行のロボット犬「スポット」5台がその主人公だった。

舞台上に英ロックバンド「クイーン」のヒット曲「ドント・ストップ・ミー・ナウ(Don’s Stop Me Now)」が流れると、ロボットたちは一斉に体を揺さぶりながら切れ味抜群のダンスを繰り広げた。お互いに集まっては散り散りになり、左右にリズム感を持って動きながら観客を魅了した。特に、ロボット犬の頭の部分が、歌詞に合わせて口パクをするような動作を具現し、注目を集めた。

しかし、突発的な状況も発生した。35秒間続いた完璧な群舞の途中、突然ロボット1台が止まった。ほかの4台は落ち着いて残り1分余りの公演を終え、観客たちは熱狂的な歓声とスタンディングオベーションを送った。

続いた審査評の時間、ボストンダイナミクスの研究員が舞台に登場すると、一人の審査委員が止まったロボットを指して、「直せるか」と尋ねた。すると研究員は、「もちろんだ。ボストンダイナミクスには『作って、壊して、直す』という哲学がある」と答えた。その瞬間、まるで研究員の言葉に反応するかのように、座り込んでいたスポットが立ち上がり、こなせきれなかったダンスの残りを踊り切った。観客席からはさらに大きな歓声が上がった。

1人の審査委員は、「こんな光景は初めてだ」と話した。4人の審査員全員が「イエス(Yes)」と叫びながら絶賛した。審査委員3人以上から「イエス」をもらってこそ、次のラウンドに進出できるのだが、満場一致で通過したのだ。審査委員の一人は、「ロボット1台が止まったことが、逆に良かったのかもしれない。これだけ高難度のパフォーマンスが、どんなに難しいかを見せることができたからだ」とし、技術的完成度を高く評価した。

ボストンダイナミクスは、「踊る動作に特化したソフトウェアを採用し、滑らかで感情的な動作を具現することができた」と説明した。今回の舞台を巡り、単なるエンターテインメントを超え、未来産業の現場で人間と協業する知能型ロボットの可能性を示した意味ある実演だ、という業界からの評価も出ている。現代自動車は、人型の二足歩行ロボット「アトラス」を早ければ今年末、自動車の生産現場に投入する予定だ。


金在亨 monami@donga.com