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科学者の6割「韓国を離れる意向ある」、人材獲得戦争に無策

科学者の6割「韓国を離れる意向ある」、人材獲得戦争に無策

Posted May. 28, 2025 09:33,   

Updated May. 28, 2025 09:33


グローバル人材獲得競争が激しい中、韓国の科学者たちの約60%は海外で研究をする意向があることが分かった。世界中の国々が科学者優遇政策を掲げ、攻撃的に海外人材を吸収している間、韓国は無防備な状態で人材を奪われる状況にさらされている。

東亜(トンア)日報が韓国科学技術翰林院と共に、翰林院の会員200人を対象にアンケート調査を行った結果、61.5%に当たる123人が海外の国から採用の提案を受けたことがあると答えた。提案を受けた回答者のうち42%(52人)は提案を受け入れ、海外で研究中か、提案を検討していることが分かった。提案を受けていない77人も、83%(64人)は、「提案があれば前向きに検討する」と答えた。科学界の碩学たちの頭脳流出が、しばらく続く可能性があることを予告する部分だ。

採用を提案した国を見ると、回答者のうち82.9%が中国から提案を受けており、米国が26.8%、シンガポールが10.6%の順となっている(複数回答)。採用を前向きに検討する要因としては、54才以下の若い科学者たちは「採用機関が提案した雇用条件」を、55才以上は「国内碩学活用制度の不在」を1順位に挙げた。定年後も研究を継続できる制度的支援がないという意味だ。

米国と中国を中心に科学技術の覇権競争が深刻化され、最近グローバル各国の人材確保の方法は、「研究者適合型」で高度化している。韓国の科学者たちがどのような部分で渇きを感じるかを把握し、その部分に食い込む戦略を駆使するという。延世(ヨンセ)大学物理学科のキム・グンス教授は、「特に中国の場合、韓国の状況をよく把握している。若い教授たちには破格の年俸と研究費を提案し、定年を控えた碩学たちには長期的な研究環境を提案するなど、『適合型アプローチ』をする」と話した。


チェ・ジソン記者 jwchoi@donga.com