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関税戦争の米中、今週スイスで初の通商協議

関税戦争の米中、今週スイスで初の通商協議

Posted May. 08, 2025 08:47,   

Updated May. 08, 2025 08:47


トランプ米大統領の就任後、極端な高率関税を互いに課して通商戦争を繰り広げている米国と中国が、今週スイスで初の通商協議を行うことになった。両国がそれぞれ145%、125%まで高騰した対中、対米関税を調整し、貿易再開の糸口をつかめるか注目される。

6日(現地時間)、米財務省と通商代表部(USTR)はそれぞれ報道資料を発表し、ベッセント財務長官とグリアUSTR代表が今週末、スイスに行き、中国の経済・貿易代表と会談すると明らかにした。ベッセント氏は同日、FOXニュースとのインタビューで、自身とグリア氏が10日、11日にスイスで中国代表団と協議を行うとし、「両国は共通の利益を持っている」と語った。また、「現在の関税率は持続可能ではなく、貿易禁輸措置と同じだ。私たちは分離ではなく、公正な貿易を望んでいる」と述べた。さらに、「今回の会談は、大規模な貿易合意ではなく、緊張緩和に関するものだ」とし、「前進する前に緊張を緩和する必要がある」と付け加えた。

中国外務省も同日、「9~12日にスイスを訪問する何立峰副首相が中国の交渉代表としてベッセント氏と協議を行う予定だ」と発表した。何氏は習近平国家主席の経済ブレーンで、代表的な「習家軍(習近平側近グループ)」とされている。ただし、海外留学や勤務経験がなく、計画経済を重視する傾向のため、米国との協議で柔軟な姿勢を期待することは難しいとの観測も流れている。

中国商務省は、「全世界の期待、中国の利益、米国の産業と消費者のニーズを十分に考慮した結果、中国は米国との協力に同意することを決めた」と明らかにした。また、「協議を口実に強圧と脅迫を続けようとするなら、決して容認しない」とし、「原則と正義を犠牲にしてまで合意することはない」と強調した。

米中協議のニュースに、関税緩和への期待が高まり、米国の先物株価指数とドルが強含みで推移した。ブルームバーグ通信によると、S&P500指数は0.6%上昇し、ドルも3日間続いた下落傾向が止まった。

一方、トランプ氏は、「8日または9日に非常に重要なテーマについて、非常に大きな発表をする」とし、「これは貿易に関するものではなく、他のことに関するものだ」と述べた。トランプ氏は、詳細は説明せず、「米国と米国人にとってすばらしく、前向きなものだ」と話した。


林雨宣 imsun@donga.com