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メガのようなアジアの一流助っ人が産業界にも必要だ

メガのようなアジアの一流助っ人が産業界にも必要だ

Posted April. 18, 2025 09:05,   

Updated April. 18, 2025 09:05


最近、興国(フングク)生命の優勝で終わったプロバレーボール女子部のチャンピオン決定戦。引退シーズンに統合優勝を果たした金軟景(キム・ヨンギョン)が主人公だったが、準優勝チームの正官庄(チョングァンジャン)のメガワッティ・パティウィ(メガ)も輝く助演だった。インドネシア出身の「エース」メガは、膝の負傷にもかかわらず、チャンピオン決定シリーズの両チーム最多の計153得点を一人で果たし、最終第5戦、第5セットまで進む名勝負を導いた。今シーズンのプロバスケットボール新人賞も、フィリピン選手(ジョエル・カグランアン、KT)が獲得し、プロ野球は来年、アジアクォーターを導入する。メガのような「アジアエース」の存在感が、スポーツ界で大きくなっている。

産業界にも、「第2のメガ」を夢見るアジア留学生が多くなっている。しかし、まだ選手として登板する機会さえないのが現実だ。中小企業中央会が最近、韓国国内留学生800人余りを対象に調査した結果、ホワイトカラーで働く時に必要な「E-7」ビザを取得しやすいという回答は2.7%だけだった。86.5%が、卒業後も韓国で求職計画があると答えたが、現実は冷酷だった。あるスポーツ球団の親企業に尋ねると、「スポーツチームと違って、大半の一般企業では主要職務どころか実務陣のレベルでもアジア系の採用は珍しい」という答が帰ってきた。

国内留学生20万人のうち9割を占めるアジア系大学(院)生たちは、求職活動中に現実の壁にぶつかる。主に低賃金の生産職で彼らを必要とするだけで、ホワイトカラーの働き口では外国人という理由で面接さえ拒絶されるのが普通だ。ある中国人留学生は、「韓国人職員より、修習期間が5~6倍多い」と話し、日本人留学生は、「外国人は、非正規職として採用するという企業が多い」と打ち明けた。関連研究を進めてきた韓国貿易協会のキム・コッビョル研究委員も、「すでにビザ問題が解決された人々だけを採用しようとする会社が多く、留学生たちは苦しんでいる」と伝えた。

もちろん企業もそれなりに事情はある。生産職や事務職を問わず、人手の足りない中小企業は、賢いアジアの若者を採用したがる。しかし、外国人の新入社員に年俸3524万ウォンを負担なく支給する中小企業は多くない。専門人材用「E-7-1」ビザで就職した人たちには、1人当りの国民総所得(GNI)の80%以上の年俸を支給することになっている。

アジアの留学生が韓国人の働き口を奪うという認識も、足かせとなっている。もちろん、外国人が採用市場に大量に参入すれば、それだけ求職競争率が高くなることはありうる。しかし、良い人材が集中すれば企業が成長し、これは新しい働き口創出につながるため、長期的に見れば能力のある外国人の労働市場進出を悪く見ることでもない。スポーツ界ではアジア選手のおかげで、リーグ全体の人気も高まっている。

米国の先端産業は、国籍を問わず立派な人材を吸収したおかげで急成長した代表的事例だ。マイクロソフト(サティア・ナデラ)、グーグル(スンダル・ピチャイ)、エヌビディア(ジェンソン・ファン)の最高経営者(CEO)は、いずれもインドや台湾出身だ。超高齢化社会に進入した韓国は、米国が世界中の人材を吸い込むように、アジアの天才を呼び出さなければならない。正官庄もメガを連れてきて、12年ぶりにチャンピオン決定戦に出た。産業界にもメガのようなエースが登場し、韓国企業が世界市場で名勝負を続ける日を夢見ている。