
警察が16日、今年1月に尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が大統領警護処に自身に対する捜査機関の逮捕作戦を阻止するよう指示した疑いと関連して、大統領室と公館村に対する家宅捜索を試みた。憲法裁判所が尹氏を罷免して12日が経ち、警察が「民間人尹錫悦」に対する初の強制捜査に着手したのだ。今回の家宅捜索を皮切りに、大統領不訴追特権がなくなった以上、尹氏に対する各種捜査も速度を上げるものとみられている。
警察庁国家捜査本部特別捜査団は同日午前10時13分から、ソウル市龍山区(ヨンサンク)の大統領室内の大統領執務室および警護処事務所、漢南洞(ハンナムドン)の警護処長公館に対する家宅捜索に着手した。家宅捜索の目的は、警護処が所持していた「秘話フォン(セキュリティ携帯電話)」のサーバー、逮捕阻止指示に関する内部文書などを確保することだ。裁判所が発付した家宅捜索令状には、尹氏とキム・ソンフン警護処次長が、特殊公務執行妨害などの被疑者として明記された。
警察は、今年の1月3日に高位公職者犯罪捜査処(高捜処)と警察が官邸で尹氏の逮捕を初めて試みた際、尹氏がキム氏らに阻止するよう指示したと見ている。当時、警護処職員らは、「人間の鎖」を作り、車壁を築いて警察と高捜処を阻止し、逮捕状の執行は不発に終わった。
公務執行妨害の容疑で尹氏とキム氏を捜査した警察は、関連証拠を確保するため、2月3日に大統領室の家宅捜索に着手したが、大統領室と警護処がこれを阻止した。警護処は刑事訴訟法第110条、111条などに基づき、当該施設が軍事上、公務上の機密であることを理由に家宅捜索を阻止した。同日も大統領室と警護処は同じ論理で警察の進入を拒否した。
警察は、李祥敏(イ・サンミン)前行政安全部長官の内乱容疑と関連して、大統領執務室の防犯カメラの確保に着手したが、実現しなかった。李氏は、戒厳当時、報道機関への断電・断水を指示した疑いを受けている。警察は関連証拠を確保するため、以前にも鍾路区三清洞(チョンロク・サンチョンドン)の大統領安全家屋の防犯カメラ、「秘話フォン」サーバーの家宅捜索令状を3度にわたり検察に申請したが、検察はこれをすべて棄却した。
法曹界と政界では、警察の家宅捜索の試みを皮切りに、検察や高捜処など他の捜査機関による尹氏の捜査も本格化すると見ている。現在、検察は「ミョンテギュン・ゲート」と尹氏夫妻の公認介入疑惑などを、高捜処は海兵隊のチェ上兵殉職事件の捜査外圧疑惑を捜査している。
イ・サンファン記者 ソン・ユグン記者 payback@donga.com






