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トランプ大統領「金正恩氏と意思疎通ある」、米朝接触の可能性を示唆

トランプ大統領「金正恩氏と意思疎通ある」、米朝接触の可能性を示唆

Posted April. 02, 2025 08:21,   

Updated April. 02, 2025 08:21


トランプ米大統領が先月31日(現地時間)、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と「意思疎通がある。それは非常に重要だ」と明らかにした。正恩氏との意思疎通がいつあったのか、自身と直接意思疎通したのかなどについての説明はなかった。ただ、米朝間の接触がすでに進行中である可能性を示唆したため、その意味が注目される。

●「北朝鮮は『巨大な核保有国』」

トランプ氏は同日、ホワイトハウスで記者団に対し、「正恩氏に近いうちに連絡を取る計画があるか」という質問に、「そうするつもりだ」と答えた。そして、「私は正恩氏と非常に良い関係を築いている」とし、「皆さんはこのような言葉を聞きたくないだろうが、非常に重要なことだ」と強調した。そして「ある時点では何かを(北朝鮮と)することになるだろう」と述べた。

トランプ氏は1月、米FOXニュースとのインタビューでも、「正恩氏と再び連絡を取るつもりか」という質問に、「そうするつもりだ」と述べ、米朝首脳外交の可能性を直接明らかにした。同日も正恩氏との対話の意思を改めて表明し、近く接触する可能性まで言及したのだ。

トランプ氏は、第1次政権の自身と正恩氏の関係にも言及した。トランプ氏は、「最初は険悪だった。『リトル・ロケットマン』(トランプ氏が当時正恩氏を指した表現)だとか、そのすべてが本当に険悪な状況だった」と振り返った。そして、「ある日、彼から会いたいという連絡があり、会った。そして素晴らしい関係を築くことができた」と述べた。また、2019年に南北間の軍事境界線を越えた状況に触れ、「軍事境界線を歩いて越えた。シークレットサービスは実はそれを好まなかった」と述べた。

トランプ氏は同日、北朝鮮を「巨大な核保有国」と表現した。第2次トランプ政権は公式には「北朝鮮の完全な非核化」の方針を繰り返し表明しているが、トランプ氏は北朝鮮を事実上、核保有国とみなす認識を改めて示した。トランプ氏は就任後、何度も北朝鮮を「核保有国」と表現してきた。

●「正恩氏は非常に賢い男」

トランプ氏は今年の初め、就任式当日にも執務室で記者との質疑応答の際に「彼(正恩氏)は核能力を持っている。彼も私の帰還を歓迎するだろう」とし、「私たちはうまくやっていた」と述べた。

トランプ氏は、海外の有力者との会談でも、正恩氏との関係が良好だったことに触れている。また、北朝鮮を核保有国と呼んだ。先月13日、北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長と会った際には、「私は正恩氏と良い関係にあり、何が起こるか見守るつもりだ。確かに彼は核保有国だ」と述べた。また、正恩氏との関係を再構築するかという質問には「そうする」と答えた。

今年の2月、石破茂首相との日米首脳会談直後には、「私たちは北朝鮮、そして正恩氏と関係を築くだろう」と述べ、米朝対話の再開を公式化した。

トランプ氏は同日、正恩氏について、「非常に賢い男」と評価した。今年の1月にも正恩氏について、「宗教的な狂信者ではない。賢い男だ」と語ったが、今回も正恩氏を話の通じる交渉パートナーとして評価した。トランプ氏と正恩氏は18年にシンガポール、翌年にはベトナム・ハノイで首脳会談を行い、「ラブレター」と呼ばれる親書を27通も交わした。


申晋宇 niceshin@donga.com