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今度はKエッセイブーム、億ウォン台の先印税もらって世界の読者の中へ

今度はKエッセイブーム、億ウォン台の先印税もらって世界の読者の中へ

Posted February. 24, 2025 08:39,   

Updated February. 24, 2025 08:39

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「KポップとKムービー、K小説に次いで、Kエッセイまで」

2023年に韓国国内で出版された小説家キム・クムヒ氏のエッセイ「植物的楽観」(文学トンネ)が、米国の主要出版社と億ウォン台の版権輸出契約を交わしたことが確認された。最近、キム・ハナ、ファン・ソンウ作家の「女二人で暮らしています」(物語商人)が、韓国エッセイとしては異例の金額の先印税契約を英米圏の大手出版社と交わしたのに続き、「Kエッセイ」の海外進出の朗報が相次いでいる。

23日、出版界の関係者は、「米3大出版社に数えられるサイモン&シュスター傘下のサミットブックスが、近いうちに『植物的楽観』を出版する予定だ」とし、「先印税は1億ウォン以上だ」と東亜(トンア)日報に明らかにした。

「植物的楽観」は、キム氏が庭を手入れしながら思索した内容を盛り込んだエッセイ集だ。英語版のタイトルは、「The Diary of Korean Plant Parent★(韓国人植物執事の日記)」に決まった。このエッセイ集は、米国はもちろん、英国とドイツ、スペイン、オランダ、ポーランドの出版社ともそれぞれ版権契約を交わしている。キム氏は、「自然に接する韓国人の心が、(海外にも)伝わりそうで嬉しい」と感想を伝えた。



文壇では、昨年、韓江(ハン・ガン)作家のノーベル文学賞受賞などに支えられ、世界的に注目される韓国文学の勢いがエッセイにも拡散する様子だという評価が出ている。これに先立って、海外で人気を集めた韓国エッセイは、Kポップスターの推薦のおかげが大きかった。防弾少年団(BTS)のRMが読んだとソーシャルメディアで明らかにした後、英国での出版から半年ぶりに10万部が売れた作家ペク・セヒ氏の「死にたいがトッポッキは食べたい」(フン)が代表的事例だ。



しかし、最近は、海外から注目を集めるKエッセイの素材が、食べ物から社会問題にまで多様化している。英ペンギンランダムハウス傘下のトランスワールドと億ウォン台の先印税契約を結び、今年現地で出版予定の作家ユン・イナ氏の「今、水をあげに行きます」(セミコロン)はラーメンを、ロシア最大規模の出版グループとの輸出契約を控えている小説家ソン・ソクジェ氏のエッセイ「遠足」(チャンビ)は、韓国料理を素材にしている。未婚女性2人が共同体を成して暮らす内容を盛り込んだ「女2人が暮らしています」は昨年、米ニューヨークタイムズ(NYT)が1面を割いてスポットライトを当てた。

文学と知性社のイ・クンへ編集主幹は、「最近会った英出版エージェントからは、『東アジアの歴史とジェンダー、または応援棒のように、社会問題について韓国の20代や30代女性の声を盛り込んだエッセイがあれば紹介してほしい』と頼まれたこともある」と伝えた。

Kエッセイへの関心は、韓流流行の延長線と見ることもできる。「女二人が暮らしています」を契約した英ペンギンランダムハウス傘下のダブルデイのスザンナ・ウェイドソン代表は、東亜(トンア)日報との書面でのインタビューで、「私たちはすでに、映画『パラサイト半地下の家族』、ドラマ『イカゲーム』はもちろん、KフードやKビューティーなどを通じて韓国の生活と文化全般への関心を育ませてきた」とし、「韓国コンテンツから接する物語は非常に多様で、皆にアピールできる要素があると感じる」と話した。ウェイドソン氏はまた、「韓国コンテンツは何よりも、ユーモア感覚が優れている」とも付け加えた。

米ハーパーコリンズ編集者のデボラ・キム氏も、「韓国の長い歴史、特に植民地支配と抑圧を乗り越えて文化を保存し再建した過程を見れば、非常に美しく苦しい時間であることをよく知っている」とし、「このような歴史を通じて形成された韓国社会の生命力と芸術性、市民意識が非常に印象的だ」と話した。ハーパーコリンズは、キム・ヘスン詩人の詩・散文集「アナ(しないという意)はこう言った」を2026年春に米国で出版する予定だ。

「韓国社会が経験した抑圧の経験は、世界的で普遍的な問題とつながっています。韓国の思想家たちの深い洞察と知恵を世界と共有する機会を得ることができて、とても嬉しいです」(デボラ・キム)

キム・ソミン記者 somin@donga.com