
「プリンを愛を持って飼い、済州(チェジュ)航空旅客機事故の遺族に小さな慰めになればと思います」
全羅南道務安(チョンラナムド・ムアン)の済州航空旅客機事故で飼い主を失った愛犬「プリン」(メス・2歳推定)を迎え入れたユン・ジョンウンさん(62・京畿道河南市)とイ・セジョンさん(62)夫妻は20日、東亜(トンア)日報の記者にこう語った。
プリンは、済州航空旅客機事故の犠牲者179人のうち最高齢のベさん(80)が飼っていた愛犬だ。全羅南道栄光(ヨングァン)に住むベさんは、長女、6歳の孫娘など家族8人と共にタイ・バンコクに旅行に行き、事故に遭った。世話をしてくれる家族がいなくなったプリンは、1月初めに動物保護団体「ケア」が保護し、約40日間世話をしてきた。
ユンさん夫妻は13日、プリンを迎え入れた。ユンさんは、「済州航空旅客機事故が起きた時、胸が痛くて涙を流し、務安国際空港に駆けつけて給食ボランティアでもしたかったが、できなかった。申し訳ない気持ちでプリンを迎え入れ、家族のように世話をすることにした」と話した。
夫妻の娘イ・スワンさん(32)は、「プリンはとてもおとなしく、言うことをよく聞く犬です。足はもちろん、耳や目を拭くのも嫌がらず、褒められるのが好きです。前の家で家族や住民に愛されて育ったようです」と話した。
家族は1日3回、長くて2時間以上、プリンをアパートの庭で散歩させている。プリンが散歩がとても好きだからだ。プリンには家の中の大理石の床がよくないと思い、マットも敷いた。家族は、プリンの事情を知っているので、プリンがかわいそうで情が湧くと話した。
スワンさんは、「プリンはすぐに心を開いてくれました。私たち家族にいたずらもします。プリンの傷が癒されることを願っています」と話した。プリンの譲渡ニュースに、全羅南道栄光に住む故郷の住民は「プリンに新しい家族が見つかってよかった」と喜んだ。
李亨胄 peneye09@donga.com






