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政治に閉じこめられた補正予算

Posted February. 15, 2025 09:43,   

Updated February. 15, 2025 09:43

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非常戒厳による内需萎縮やトランプ米大統領発の通商危機などで韓国経済に警報が鳴っている中、景気低迷を防ぐ民生対策を盛り込んだ補正予算編成がますますこじれている。政府と韓国銀行が「迅速な補正予算」を要求している中、歩み寄っていた与野党が、補正予算を巡って真向から衝突したためだ。大統領選挙の早期実施が現実味を帯びている中、民生対策をめぐる与野党の対立が長期化すれば、経済複合危機を防ぐゴールデンタイムを逃す恐れがあるという懸念が出ている。

14日、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は同党最高委員会議で、「口先では(補正予算を)しようと言っているが、具体的に議論すると全くやるつもりがないように見える」と述べて与党「国民の力」を批判した。李氏は、「民主党の補正予算案は、民生回復に23兆5000億ウォン、経済成長部門に11兆2000億ウォンを配分している」とし、「速度がカギだ。速やかに議論しなければならない」と明らかにした。全国民向け支援金の支給のための「民生回復消費クーポン事業(13兆1000億ウォン)」が含まれた補正予算を、迅速に処理しなければならないと再度強調したのだ。

国民の力の權性東(クォン・ソンドン)院内代表は同日、院内対策会議で、「2週間前に、李代表は民生支援金を放棄すると言っていたが、今回は消費クーポンという名前のみ変えて持ってきた」とし、「『ラベル替えの補正予算』をしようということだ」と反対の立場を明確にした。それと共に、具体的な与党の補正予算案を出す代わりに、「与野政協議体から稼動して意見を集めていかなければならない」と原論的な立場のみ明らかにした。11日、国会交渉団体の代表演説で、「補正予算の議論に反対しない」と明らかにした権院内代表が、民主党が提示した補正予算案を「早期大統領選挙用」と規定し、全面的に受け入れられないという立場を明らかにしたのだ。

与野党が平行線を辿っている中、20日に開かれた国政協議会が与野党補正予算をめぐる議論の山場になる見通しだ。国政協議会には、崔相穆(チェ・サンモク)大統領権限代行副首相兼企画財政部長官、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長、「国民の力」の権寧世(クォン・ヨンセ)非常対策委員長、李代表が出席する。ただ、早期大統領選挙の政局を控え、与野党が補正予算の中心的主導権を握るため、互いに神経戦を繰り広げており、議論の進展は容易ではないだろうという懸念が出ている。


金埈馹 jikim@donga.com