
「長打の女王」キム・アリム(30)が2025米女子ツアー(LPGA)開幕戦を「ワイヤー・トゥ・ワイヤー」(ラウンド中ずっと1位)優勝で飾った。韓国選手の開幕戦優勝は、2019年の池恩熹(チ・ウンヒ、39)以来6年ぶりだ。
キム・アリムは3日、米フロリダ州オーランドのレイク・ノナ・ゴルフ&カントリークラブ(パー72)で行われたLPGAツアー開幕戦のヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズの最終日を7バーディー、2ボギーで5アンダー67で回った。通算20アンダー268をマークしたキム・アリムは、世界ランキング1位のネリー・コルダ(27・米国)を2打差で制した頂上に立った。優勝賞金は30万ドル(約4億4000万ウォン)。
今大会はこの2年間のLPGAツアー優勝者だけに出場機会を与えれた。キム・アリムは昨年11月のロッテ選手権優勝者の資格で参戦した。当時もワイヤー・トゥー・ワイヤーの完璧優勝を果たしたキム・アリムは、3ヵ月ぶりに再びワイヤー・トゥー・ワイヤーでツアー3勝を収めた。キム・アリムは2020年12月に開かれたメジャー戦の全米女子オープンで初めて優勝した。メインスポンサーをメディヒールに変えて出場した最初の大会で優勝し、意味は格別だった。キム・アリムは「選手生活をしながらシーズン序盤に優勝したのは初めて。また3ヵ月ぶりにワイヤー・トゥー・ワイヤー優勝でシーズンスタートを切ることができて嬉しい」とし、「LPGAツアー優勝者だけが出場する試合なので、素晴らしい選手たちの間で好成績で優勝することができたので他の大会での優勝よりもっと特別な感じだ」と話した。
同日、キム・アリムは平均287ヤードのドライバーショットを飛ばしたが、優勝に導いた原動力はパットだった。前日までキム・アリムに4打リードされていたコルダは、14番まで5打を減らして猛烈に追い上げた。キム・アリムより1組先にプレーしたコルダは、15番(パー5)でバーディーを奪い、首位タイまで迫った。しかし、キム・アリムは15番のバーディーで再び1打リードしたのに続き、16番(パー4)でもバーディーを奪って勝機をつかんだ。
18番(パー4)でも2打差のコルダがバーディーを奪って先にホールアウトしたが、キム・アリムも「チャンピオンパット」を中距離バーディーで終えてトップに立った。キム・アリムは「16番のバーディーパットを成功させて『良い流れを最後までうまく維持することができそうだ』という気がした」とし、「私の『英雄』である梁煕英(ヤン・ヒヨン、36)さんに特別に感謝する。オーランドで煕英さんと同じ家に滞在しながら練習をした。煕英さんにいつもいろいろと助けてもらっている」と話した。通算1アンダー287で22位タイにつけた梁煕英は、試合後、キム・アリムに水ををかけながら一緒に優勝を祝った。
キム・アリムが開幕戦からシーズン初勝利をあげ、韓国女子選手のシーズン展望も明るくなった。昨年、LPGAツアーで韓国勢は全部で3勝に止まった。この10年間で最も低調な成績で、2022年(4勝)よりも悪い成績だった。昨年の初優勝は16試合目のKPMG全米女子プロゴルフ選手権(梁煕英優勝)だった。
今季はキム・アリムが開幕戦から優勝トロフィーを掲げたことで期待感を高めた。池恩熹が開幕戦で優勝した2019年に、韓国勢はこの10年間で最も多い15勝をあげた。キム・アリムは「初優勝が早く出たが、残りのシーズン目標は変わらず自分がやろうとすることをコースでうまく実行すること」と言い、「厳しい時期にスポンサーを決めてもらったメディヒールと共にもっと多くの吉報を伝えたい」と話した。
一方、同日、米カリフォルニア州ペブルビーチゴルフリンクス(パー72)で行われた米男子ツアー(PGA)の「特級大会」AT&Tペブルビーチプロアマでは、ローリー・マキロイ(36・北アイルランド)が通算21アンダー267でシーズン初勝利でPGAツアー通算27勝目を達成した。昨年5月、ウェルズファーゴ選手権以来、約9ヵ月ぶりに勝利を追加したマキロイは、賞金360万ドル(約53億ウォン)を獲得した。韓国勢ではキム・ジュヒョン(23)が7位タイ(16アンダー272)で最高位だった。
キム・ジョンフン記者 hun@donga.com






