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事故機の両エンジンがトモエガモと衝突、政府調査委が初期調査結果を公開

事故機の両エンジンがトモエガモと衝突、政府調査委が初期調査結果を公開

Posted January. 27, 2025 08:40,   

Updated January. 27, 2025 08:40

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乗客179人が死亡した務安(ムアン)空港での済州(チェジュ)航空機惨事の当時、事故機の両エンジンと衝突した鳥類は、冬の渡り鳥であるトモエガモであることが明らかになった。衝突直前に、事故機の機長と副機長が鳥の群れを認識しており、空港の防犯カメラからも事故機と鳥の群れが接触するシーンが確認された。

国土交通部(国土部)の航空・鉄道事故調査委員会(事調委)は25日、全羅南道(チョルラナムド)の務安国際空港で、遺族を対象にこのような内容の初期段階の調査結果を公開した。現場調査とブラックボックスのコックピット・ボイスレコーダー(CVR)とフライト・データレコーダー(FDR)、管制交信記録の内容などを総合した結果だ。

事調委は、環境部傘下の国立生物資源館に事故機の両エンジンから回収した羽毛と血痕の試料17件に関する遺伝子解析を依頼した結果、トモエガモであることが判明したと明らかにした。トモエガモは群集性が強く、多くは数万羽が群れをなして飛び回る。韓国では30万羽が越冬し、西海岸には10万羽程度が滞在するという。

事調委によると、務安空港の管制塔は、衝突約5分前の昨年12月29日午前8時57分50秒頃、事故機に対し「鳥類活動注意」を伝えた。午前8時58分11秒頃、機長と副機長は、「旅客機の下に鳥の群れがいる」という趣旨の対話を交わした。それから39秒後の午後8時58分50秒頃、CVRとFDRの記録はすべて中断された。機長と副機長が鳥の群れを認知した直後に鳥の群れと衝突し、事故機の電源供給の中断(シャットダウン)が発生したと推定されるところだ。

務安空港の防犯カメラには、事故機と鳥の群れが接触するシーンも捉えられている。事調委の関係者は、「遠くから撮られた映像なので、衝突有無までは確認できなかった」と説明した。事調委は、初期の事故調査の内容を、27日までに国際民間航空機関(ICAO)などに伝え、ホームページに公開する方針だ。また、機体とエンジンの異常有無などを把握するための精密調査も、引き続き行う予定だ。


金鎬卿 kimhk@donga.com