
ソウル市教育監の曺喜昖(チョ・ヒヨン)被告(写真)が、解職教師の特恵採用の罪で懲役刑付きの執行猶予が確定し、教育監職を失った。教育監直選制の導入後、ソウル市教育監が刑事判決で教育監職を失ったのは孔貞澤(コン・ジョンテク)、郭魯炫(クァク・ノヒョン)元教育監に続き3人目となる。新しい教育監の選出のための補欠選挙は10月16日に実施される。
最高裁2部(主審・呉碩峻最高裁判事)は29日、職権乱用や権利行使妨害などの罪で起訴された曺被告に対し、懲役1年6ヵ月、執行猶予2年を言い渡した原審を確定した。教育監は、公職選挙法と教育自治法によって禁固以上の刑が確定すれば、直ちに職を失う。
ソウルの初の「3回当選教育監」である曺氏は、2018年11月と12月に全国教職員労働組合(全教組)出身の解職教師5人を任用するために公開採用試験を装った特別採用の手続きを進めるようにした疑惑で起訴された。高位公職者犯罪捜査処(公捜処)は2021年4月、「第1号事件」として曺氏を立件して捜査後、起訴意見で検察に送検した。検察は2021年12月、職権乱用疑惑などを適用して曺氏を在宅起訴した。
第1審と第2審の裁判所は、曺氏の疑惑を全て有罪と認め、懲役1年6ヵ月に執行猶予2年を言い渡した。最高裁も同日、「法理を誤解した誤りはない」として原審を確定した。曺氏は判決直後、「解職教師を復職させたという理由で教育監が解職されるこのあきれた現実に対して、悔恨がないはずがない」とし、「ただ、裁判所の決定は個人の有利不利とは関係なく尊重し、従うべきだと考える」と明らかにした。
柳原模 onemore@donga.com