
米連邦最高裁が2023年6月、大学入試や公共機関の採用などで非白人系を優遇する「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」は違憲だとの判決を下した後、初めて行われたマサチューセッツ工科大学(MIT)の入試で、黒人、ヒスパニック(ラテン)系の入学生が減り、アジア系の学生が増えたことが分かった。
21日、米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、MITは同日、「2028年度の学部生募集でアジア系の学生がほぼ半分を占めた」と明らかにした。米国は入学年度ではなく、卒業予定年度を基準に学籍番号を表記する。米国の主要名門大学の中で、アファーマティブ・アクション廃止後、選抜された学生の人種構成を発表した学校はMITが初めてだ。
今年のMITの新入生のうち、黒人、ラテン系、先住民族、太平洋諸島出身の学生の割合は16%で、近年の平均(25%)に比べ9ポイント低下した。特に、昨年15%に達した黒人学生の割合は、今年5%に大幅に減少した。ラテン系学生の割合も16%から11%に減少した。
アジア系学生の割合は昨年40%から今年47%に7ポイント増加した。白人学生は37%で昨年(38%)とほぼ同じだった。
黒人人権運動が活発だった1960年代に導入されたアファーマティブ・アクションは、 「逆差別」論議を呼んだ。特に、主要人種の中で学業成績が最も優秀なアジア系は、「私たちも少数派なのに逆差別を受ける」と不満を訴えた。白人も不満が多く、アジア系と白人を中心に「公平な入学選考を求める学生たち(Students for Fair Admissions・SFFA)」という団体ができ、ハーバード大学などに対して訴訟を起こし、最高裁の違憲判決を導き出した。
ただ、米国の主要大学の人種多様性が失われつつあるという批判も提起されている。特に、MITのように科学と数学の分野で高いレベルの学力が必要な大学は、人種多様性が今後さらに弱まる可能性があると指摘されている。MITの入学担当責任者のスチュアート・シュミル氏は同紙に、「黒人とヒスパニック系の学生は、(ハイレベルの)微積分、物理学、コンピューターサイエンスなどを教える高校に通う可能性が低い。このような環境の学生に配慮する努力が必要だ」と話した。
林雨宣 imsun@donga.com






