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ニュージーランド首相、中国首相の「オーカス加盟懸念」に反発

ニュージーランド首相、中国首相の「オーカス加盟懸念」に反発

Posted June. 14, 2024 08:35,   

Updated June. 14, 2024 08:35


中国の李強首相が13~19日、米国主導の機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ(five eyes)」加盟国であるニュージーランドと豪州を相次いで訪問する。米国との覇権争いが激化する中、両国の協力を強化し、米国のインド太平洋戦略に対抗する狙いがあるとみられる。

官営新華社通信などによると、李氏は13日にニュージーランドに到着し、ラクソン首相と会談した。中国首相のニュージーランド訪問は、2017年の李克強前首相以来7年ぶり。これに先立ち、3月には中国の王毅外相もニュージーランドを訪問し、関係増進に力を入れている。

ニュージーランドは2008年、経済協力開発機構(OECD)加盟国として初めて中国と自由貿易協定(FTA)を締結した。ニュージーランドの最大の貿易国も中国だ。このような経済協力をもとに、同じファイブアイズ加盟国である豪州に比べて中国に友好的とされている。

しかし、昨年11月に保守的なラクソン氏が就任し、中国が南太平洋の主要島国に次々と軍事基地建設などを推進していることで、ニュージーランドの考えもかなり変わった。ニュージーランド政府は今年初め、「中国のハッカー集団がニュージーランド議会をハッキングした」と反発した。最近では、米国、英国、豪州3ヵ国の安全保障の枠組み「オーカス(AUKUS)」への加盟も検討している。

実際、李氏は同日の会談で、ニュージーランドのオーカス加盟について懸念を表明したという。一方、ラクソン氏は会談後、「私たちはいかなる国の干渉も容認しない」と反発した。

李氏は16~19日に豪州を訪れ、アルバニージー首相らと会談する。両国は、新型コロナウイルス感染拡大後、コロナウイルス起源論争、豪州産牛肉やワインなどに対する中国の輸入禁止などで激しく対立した。

前任のモリソン首相に比べて親中とされるアルバニージー首相が2022年5月に就任して以降、経済分野では協力を強化しているが、安全保障分野では依然として対立している。これに対し、ロイター通信も、李氏のオセアニア訪問は貿易に対する希望と安全保障に対する懸念が衝突するイベントになると予想した。


金喆仲 tnf@donga.com