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「ウクライナが西側の兵器でロシア本土を攻撃することを許可すべき」

「ウクライナが西側の兵器でロシア本土を攻撃することを許可すべき」

Posted May. 30, 2024 09:00,   

Updated May. 30, 2024 09:00


ウクライナを支援する西側諸国では、ウクライナのロシア本土攻撃を許可すべきだという声がますます高まっている。最近、ロシアが大々的な攻勢を展開し、ロシア・ウクライナ戦争が傾き始めたためだ、これに対する積極的な対応が必要だということだ。最近、ウクライナ国境付近で戦術核訓練を行ったロシアは、これに対して「彼らは世界的紛争を望むのだろうか」と警告した。

フランスのマクロン大統領は28日、「ウクライナが西側諸国が支援した兵器でロシア領土を攻撃することに賛成する」という立場を明らかにした。ドイツを国賓訪問中のマクロン氏は同日午後、ドイツのシュルツ首相との会談後、共同記者会見で「ウクライナを攻撃するロシアの軍事基地を無力化できるようにしなければならない」とし、「そうでなければ、ウクライナ国民をどうやって保護するのか説明できるのか」と述べた。シュルツ氏も「ウクライナは国際法上のすべての権限を持っており、これを明示的に表現することができる」と同意の意を示した。

両国首脳のこのような発言は、最近、複数の欧州首脳の「ロシア本土攻撃禁止」の撤回主張に力を与える発言として解釈される。北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は24日、英エコノミスト誌のインタビューで、「NATO同盟国は、ウクライナが西側諸国の兵器でロシアの軍事施設を攻撃できないようにした措置を撤回すべきだ」と主張した。英国のキャメロン外相も今月初め、「ウクライナがロシアの標的を攻撃するために西洋の兵器を活用することができる」との考えを明らかにした。

現地では、ウクライナへの核心支援国である米国がロシア本土攻撃を許可しない方針を堅持しており、すぐに戦略が変わる可能性は低いと見ている。ただ、複数の欧州の指導者たちが次々に加勢し、基調が変わる可能性があるという見通しも力を得ている。

欧州でこのような声が大きくなった理由は、2年3ヵ月も続く戦争で米国の兵器支援の空白を突いてロシアの領土占領が猛烈に早まったためだ。ウクライナのゼレンスキー大統領も17日、AFP通信のインタビューで、「欧米が提供した兵器をロシアの領土攻撃に使うことができないため、ロシアが戦争で有利になった」と述べた。

ロシアは、自国本土を攻撃した場合、「深刻な結果を招く可能性がある」と警告した。ロシアのプーチン大統領は28日、ウズベキスタンのタシケントで開かれた記者会見で、「彼らは世界的紛争を望むのだろうか」とし、「小さくて人口密度の高い国々は、ロシア領土を攻撃する前に必ず留意すべきことがある」と述べた。ロシア本土を攻撃すれば戦術核などで反撃する可能性を示唆したのだ。


趙은아 achim@donga.com