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中国の台湾包囲訓練から3日、日本が「離島での戦闘」想定した事実上の先制攻撃訓練

中国の台湾包囲訓練から3日、日本が「離島での戦闘」想定した事実上の先制攻撃訓練

Posted May. 27, 2024 08:49,   

Updated May. 27, 2024 08:49

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「私たちの戦闘部隊が敵を制圧する様子です。射撃実施!」

26日午前、静岡県御殿場市。富士山の麓にあるソウル汝矣島(ヨウィド)面積の10倍(8809ヘクタール)の陸上自衛隊の訓練場で、日本最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」が行われた。演習場が消えそうなほど連続して鳴り響く大砲の砲声に、自衛隊員や観覧者は驚きと感嘆の声を上げた。

今回の演習は、日本の離島に侵攻してきた敵を撃退する状況を想定して行われた。定例行事だが、今年は頼清徳総統就任後、中国が台湾を包囲する訓練を行った3日後に「離島侵攻」を想定した大規模な演習で注目を集めた。中国の海洋脅威が高まる中、2027年までに防衛費を2倍に増やすことにした日本が威力を誇示したのだ。

自衛隊は「偵察で確保した情報に基づき、主要目標に対する事前制圧射撃を行う」として、仮想の敵として想定した無人機に向けて曲射砲を発射した。第二次世界大戦敗戦後、維持してきた専守防衛(攻撃された場合のみ最小限の自衛力を行使する)の原則を捨てた日本が事実上、先制攻撃に出る姿を演習で露骨に見せた。

ヘリコプターを上空に飛ばし、敵の戦車に向かって射撃する様子、敵に対して戦車砲が火を噴きながら砲を発射する様子なども公開された。主力装備である10式戦車をはじめ、機動戦闘車、中距離多目的誘導弾、迫撃砲、ライフルなど、火力を誇るさまざまな兵器が動員された。自衛隊側は、無人偵察機や機動戦闘車との連携作戦など、現代戦に対応した戦闘演習を行ったと説明した。

今回の演習では、なんと68トンの実弾を使用した。5年前の2019年の演習で使用した実弾量(35トン)の2倍近く、実弾費用だけで8億4千万円(約73億ウォン)にのぼった。

右傾化色が強かった安倍晋三政権時代の2010年代には、この演習を一般人に公開し、世論誘導に活用した。


御殿場=イ・サンフン特派員 특파원sanghun@donga.com