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ドイツで政治テロ、今月に4件発生し5人負傷

ドイツで政治テロ、今月に4件発生し5人負傷

Posted May. 10, 2024 08:39,   

Updated May. 10, 2024 08:39

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今月末の地方選挙と来月の欧州議会選挙を控えたドイツで、政治家に対するテロが急増し、懸念を呼んでいる。今月に入って4件のテロが発生し、5人の政治家が負傷した。

特に、このうち2021~23年に首都ベルリンの市長を務めた、与党社会民主党の有名女性政治家であるフランツィスカ・ギファイ氏(写真)までテロに遭うと、ショルツ首相が直接「民主主義に対する攻撃」と懸念を表明した。

ロイター通信などによると、ショルツ氏は8日、ビデオメッセージを通じて、「民主主義に対する攻撃を懸念する。暴力は民主的な対話ではない」と述べた。ショルツ氏は、投票で民主主義の危機を解決するよう呼びかけた。ドイツ出身のウルスラ・フォン・デアライエン欧州委員会委員長も、「政治家が安全でなければ、民主主義も安全ではない」と述べた。

ギファイ氏は7日、ベルリンの図書館で、硬い物が入ったバッグで殴られ、頭と首を負傷した。同日、ザクセン州ドレスデンでも選挙ポスターを貼っていた緑の党の女性政治家イボンヌ・モスラー氏が襲撃された。

4日には、社会民主党所属のマティアス・エッケ欧州議会議員が、同じくドレスデン市内で10代の若者たちに襲われ、重傷を負った。西部ノルトライン=ヴェストファーレン州エッセンでも2日、緑の党所属のカイ・ゲーリング連邦下院議員、同党の政治家ロルフ・フリース氏が暴漢に襲われた。

旧東ドイツ地域であるザクセン州は、慢性的な経済難、旧西ドイツ地域との経済格差などで反難民感情が根強い。また、ドイツの主要地域の中で最も裕福な地域であるノルトライン=ヴェストファーレン州でも政治家へのテロが発生したことに多くの人が懸念を示している。英BBCは、相次ぐテロがナチス時代を連想させるという指摘まで出ていると報じた。


キム・ユンジン記者 kyj@donga.com