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韓国株ディスカウントと暗号資産の「プレミアム」に「青年希望積金で暗号資産購入」

韓国株ディスカウントと暗号資産の「プレミアム」に「青年希望積金で暗号資産購入」

Posted March. 16, 2024 08:42,   

Updated March. 16, 2024 08:42

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「最近、ビットコインが上がるのを見ると、いくら良い預貯金でも比べ物になりません。父や友達がみんなコインでお金を稼いでいるのを見ると、遅ればせながら私もやらなければならないという気がしました」

先月、青年希望積金の満期を迎えたイ某氏(27)は、1310万ウォンの大金を手にした。イ氏は5年間、毎月70万ウォンずつ預ければ、5000万ウォンを集められる青年跳躍口座への連携申請の代わりに、ビットコインへの投資を選んだ。彼は、「今月初めに1310万ウォンのうち400万ウォンでビットコインを買ったが、すでに100万ウォン程度の収益を得た」とし、「価格が少し下がれば、残ったお金でさらに買う予定だ」と話した。

● 株価はディスカウント、コインはプレミアム

11日、韓国ウォン市場でビットコインが初めて1億ウォンを超え、個人投資家の間で暗号資産への投機の嵐が吹き荒れている。

暗号資産情報サイト「コインマーケットキャップ」によると、アップビットやビッサム、コインワン、コルビット、ゴ-パックスの韓国国内5大暗号資産取引所の1日の出来高は、15日昼12時基準で15兆9850億ウォンと集計された。同日、総合株価指数(コスピ)の出来高(12兆9180億ウォン)より多く、前日(12兆2380億ウォン)より3兆ウォン以上増えた。ビットコインの価格が1億ウォンを突破した11日以降、5日間、なんと70兆ウォンを超える暗号資産の取引が起きた。

爆発的に増加する暗号資産への投機心理に、特に韓国だけで暗号資産の相場が高く形成される「キムチプレミアム」も大きくなっている。暗号資産分析会社のウェイブリッジによると、国内と海外の主要取引所間の暗号資産価格の差を指数化したキムチプレミアムは、15日は9.23%だった。国内でのビットコインの価格が、海外で買う時より10%近く高いという意味だ。キムチプレミアムは、ビットコインの価格が5000万ウォン台で取り引きされていた1月は2~3%に留まり、ビットコインが8000万ウォンを越えると5%台に上昇した。1億ウォンを突破後、13日は8%台を突破した。キムチプレミアムが9%を越えたのは、2021年5月30日以来初めてだ。

暗号資産への投資ブームとは裏腹に、国内証券市場は投資家らからそっぽを向けられ、株安が続いている。15日も、コスピは前日より1.91%急落し、指数は年明けの水準に戻った。米国や日本など主要国の証券市場が今年に入ってから大きく上昇しているのに、とりわけ、国内証券市場は低く評価される「コリアディスカウント」の現象が長期化している。

● 市場資金を吸い込む暗号資産市場


資本市場の待機性資金も、暗号資産市場に多額の資金が流れ込んでいる。最近、青年希望積金の満期が到来し、5大都市銀行から積金が13兆ウォンが流出した。このお金は、待機性資金である要求払い預金に大量に移動しており、いつでも暗号資産市場に集中できる。

専門家らは、市場の流通物量は限られているが、需要が急増するにつれ、暗号資産価格が天井知らずに跳ね上がるものと見ている。また、機関投資家などの暗号資産取引が厳しく規制されている状況も、激しい価格高騰の原因として指摘されている。資本市場研究院のキム・ガプレ先任研究員は、「機関などの暗号資産取引が統制されているので、投機が過熱しても市場で自然に価格が調整される過程が生じにくい」と話した。国内の暗号資産市場は、個人投資家の需要だけが沸き立つ孤立した投機場になったのだ。

コルビットリサーチセンターのチョン・ソクムン・センター長は、「暗号資産はグローバルな資産であり、移動が多い方だが、特に韓国だけで資金の流れが塞がっているため、キムチプレミアムもできる」とし、「資金の流れの統制をより余裕を持って緩和すれば、価格差はある程度解決できる」と説明した。

シン・アヒョン記者 abro@donga.com