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価値消費トレンドとともに急増した古着市場

価値消費トレンドとともに急増した古着市場

Posted February. 23, 2024 08:31,   

Updated February. 23, 2024 08:31

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若い世代を中心に「中古ファッション」が人気を集めている。ユニークでヴィンテージアイテムを見つけることができるため、中古ファッションが「イケてる」と考えるMZ世代も多い。

中古取引プラットフォーム「ポンゲジャント」によると、昨年1~9月の中古ファッションの取引額は7500億ウォンで、前年同期比10%増加した。ポンゲジャントのファッションカテゴリーの取引額は2019年から毎年1千億ウォン以上増加している。26年には約2兆6千億ウォンまで成長すると予測される。

昨年8月に開始した古着取引アプリ「チャラン」は、6ヵ月足らずで8万人以上が利用している。着ないブランドの服をチャランに預けると、回収して正規品検査を終えた後、専門スタジオで撮影して殺菌・洗濯まで済ませ、購入者に届けてくれる。満足度が高く、再購入率は40%を超える。

古着取引が増えているのは韓国だけの現象ではない。米国、欧州、日本などではすでに古着市場が大きく形成されている。グローバル中古ファッションプラットフォームである米国の「スレッドアップ(ThredUp)」は、世界の古着市場規模が2026年には2180億ドル(約290兆ウォン)に増加し、ファッション市場全体の18%を占めると予想した。消費者が購入する10着の服のうち2着は古着ということだ。

ファッション分野で中古取引が注目されているのは、物価が高騰している時代に、良質の商品を安く購入できるからだ。合理的な消費という面のほかに、エコを実践するという意味もある。英国のサーキュラーエコノミーを推進する慈善団体であるエレン・マッカーサー財団によると、世界中で1秒間に2.6トンの衣類が焼却または埋め立て処分されているという。古着を着るということは環境保護を実践することであり、古着を購入することは価値ある消費ということになる。

ポンゲジャントのチェ・ジェファ代表は東亜(トンア)ビジネスレビュー(DBR)への寄稿文で、「韓国史上最も豊かな時代に生まれたMZ世代は『中古』という言葉に抵抗感が少ない」とし、「中古を節約やコスパ消費のための仕方ない選択ではなく、自身の主導的な選択、コスパ消費と考える」と分析した。

古着に関心を持つ消費者が増え、自社製品を修理・再販するサービスを導入するファッション企業も増えている。スペインのファッションブランド「ZARA」は2022年、衣類の修理・再販プロジェクト「ZARA Pre-owned」を発表した。お気に入りの服が古くなったり、着られなくなった場合は、修理サービスを利用したり、再販または寄付したりすることができる。

中古でブランドを体験した顧客が新商品を購入する場合も多く、新しい顧客を誘致するために中古市場に参入するところも増えている。高級ブランドも例外ではない。ベイン・アンド・カンパニーによると、昨年だけでも全世界で450億ユーロ(約65兆ウォン)相当の中古高級ブランドが販売された。これは高級ブランド市場全体の約12%に相当する。

古着取引は、もはや無視できない消費トレンドといえるだろう。環境廃棄物の主な生産者と指摘されてきたファッション企業はもとより、価値ある消費をしたい消費者なら関心を持ってみてもよさそうだ。