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韓・キューバ電撃国交樹立、「北朝鮮の兄弟国」も理念より実利を選択

韓・キューバ電撃国交樹立、「北朝鮮の兄弟国」も理念より実利を選択

Posted February. 16, 2024 08:58,   

Updated February. 16, 2024 08:58

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韓国とキューバが14日、米ニューヨークで両国の国連代表部が外交書簡を交わす方式で公式に外交関係を樹立した。キューバは北朝鮮の「社会主義兄弟国」と呼ばれ、韓国とは公式に外交関係を結んでいなかった。今回の国交樹立は、今月初め、キューバ側の突然の提案によるもので、両国は極秘接触を通じて迅速な合意に至ったという。政府関係者は、「北朝鮮が数十年もの間、国交樹立を妨害してきたため、水面下での接触を経て電撃的に早く発表した」と説明した。キューバは、韓国の193番目の国交国であり、国連加盟国の中で外交関係を樹立していない国はシリアだけとなった。

北朝鮮の長年の友好国であるキューバが韓国と国交を結んだのは、理念より経済協力を優先するという現実主義的な決断とみられる。「革命の国」として有名なキューバは、これまで北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席とフィデル・カストロ元国家評議会議長との絆を基盤に、反米・反帝国主義路線を掲げてきた。北朝鮮が違法な核開発でますます孤立していく中、キューバは好意的な態度を維持してきた。しかし、韓国・キューバ間の経済協力が日増しに大きくなり、韓国人観光客の増加とともにキューバ社会内部に広まった韓流の現実を見て、キューバも理念的「義理」ではなく、経済的実利を選択したのだ。

今回の国交樹立は、冷戦終結以来、韓国政府がキューバとの各種交流協力を拡大し、絶えず扉を叩いてきた結果だと言える。北朝鮮との関係を意識したキューバは、20年以上続いた韓国の国交樹立の提案に及び腰の態度を見せてきた。しかし、国内的な経済難の打開策が見当たらないキューバとしては、韓国に目を向けるしかなかったのだろう。米国との関係も変数として作用したようだ。キューバをテロ支援国に再指定し、強硬策を打ち出したトランプ前大統領が年末の大統領選挙で再選する可能性が高まったことも、キューバの現実的な決断を早める要因となっただろう。

今回の韓国・キューバ国交樹立は、ますます立ち位置が狭くなる北朝鮮の外交的孤立を確認する契機になるだろう。最近まで高官級訪問など、キューバと緊密な関係を維持していた北朝鮮としては、衝撃を受けるに違いない。しかし、同胞である韓国を「第1の敵対国」「不変の主敵」と威嚇している状況で、「他国」間の国交樹立に反発することもできないだろう。北朝鮮は、韓国・キューバが協力と交流を拡大し、健全な友好関係を発展させる姿を苦々しく見守るしかない。