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99分に同点弾、批判克服し韓国を8強に導いた曺圭成

99分に同点弾、批判克服し韓国を8強に導いた曺圭成

Posted February. 01, 2024 08:08,   

Updated February. 01, 2024 08:08

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「『ようやく一つ入ったな』と思った」

サッカー韓国代表のFW曺圭成は31日、サウジアラビアとのアジア杯16強戦を終えた後、このように言いながら「あまり好きではなかった」と話した。喜びよりは、これまでの気苦労を払いのけたことに満足しているようだった。

韓国が後半終了直前に決まった曺圭成の劇的なヘディングゴールで起死回生した後、PK戦でサウジを制し、8大会連続でアジア杯8強入りを果たした。韓国は延長戦まで1-1で引き分けた後、PK戦で4-2で勝った。同日、22本のシュートを放ったが、1得点に止まった決定力問題は課題として残った。64年ぶりのアジア杯の頂点を目指す韓国は、2月3日0時30分、豪州と準決勝進出を争う。

前半を0-0で終えた韓国は、後半開始1分で相手FWアブドラ・ラディフにゴールを許した。先制された韓国は、相手ゴールをこじ開けるために猛烈に攻め続けた。しかし、サウジの守備はしたたかだった。特にサウジのGKアフメド・アル・カサールの壁が高かった。曺圭成が「凄くよく止めてましたね。後半はチャンスが多かったけど、それを全部止めた。びっくりしました」と語ったほどだ。



韓国の0-1負けで終わりそうだった試合を延長に持ち込んだのは、曺圭成のヘディングシュートだった。曺圭成は後半ロスタイムに薛永佑(ソル・ヨンウ)がゴール左から上げたヘディングパスを頭で合わせてネットに押し込んだ。ロスタイムは10分が与えられたが、9分が過ぎたところだった。曺圭成が同点ゴールを決めて1分後に審判は試合終了のホイッスルを吹いた。

曺圭成は今大会のグループリーグ3試合でのプレーが振るわず、ファンから多くの非難を浴びた。髪を伸ばしていることを問題視して「実力はないのに外見にばかり気を使っている」というコメントもあった。「バラエティー番組ではなくサッカーに集中しろ」という批判の声も浴びた。すると、代表チームの主将孫興民(ソン・フンミン)が前面に出て、「選手を揺さぶらないでほしい。選手には家族もいる」と曺圭成を庇った。

曺圭成はサウジ戦が終わった後、「ゴールも決めて望み通りに勝った。勝ったので気持ちは当然良いけど、同点ゴールの瞬間には、これまでのプレーに対する悔しい気持ちの方がもっと大きかった」と話した。同日、試合が行われたエデュケーションシティスタジアムは、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦ガーナ戦で曺圭成がマルチゴールを決めた会場だ。その時も頭だけで2ゴールを決めた。しかし、曺圭成は自分が出場した会場であることに最初は気づかなかったという。曺圭成は「到着してみると、見慣れた競技場だと思ったので、(黄)ヒチャン(喜燦)さんに聞いてみたら、『ガーナ戦だよ』と言われた」とし、「話を聞いてすぐ『(今日は)やれそうだ』と思った。それで一人で笑った」と話した。韓国はカタールW杯1次リーグ3試合を全て同会場で行った。


勝負を延長に持ち込んだ立役者が曺圭成だとすれば、PK戦でのヒーローはGK趙賢祐(チョ・ヒョンウ)だった。趙賢祐はサウジの3番目と4番目キッカーのシュートをダイビングして相次いではじき返し、韓国の8強進出を導いた。趙賢祐は、「練習をたくさんした。PK戦をすれば止められるという自信があった。良い結果につながり、気分がいい」と語った。趙賢祐は元々、代表チームの2番手GKだった。主力の金承奎(キム・スンギュ)が練習途中、膝前十字じん帯断裂という負傷を負い、グループリーグ第2戦のヨルダン戦からゴールを守っている。

韓国は2日間休んで豪州と準々決勝を戦う。5日間の休憩時間がもらえた豪州に比べて体力面で不利だ。豪州は先月28日、インドネシアを4-0で下して準々決勝に進出した。延長戦もなかった。ユルゲン・クリンスマン韓国代表監督は「もっと多くの休息時間を持つために組1位になりたかったが、2位になった。(対戦組合せによる)試合スケジュールは受け入れるしかない」と話した。

金培中 wanted@donga.com