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五輪開会日のパリのホテル宿泊費が3倍に

五輪開会日のパリのホテル宿泊費が3倍に

Posted January. 05, 2024 08:24,   

Updated January. 05, 2024 08:24

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歴代五輪史上最大規模で開催される見通しの2024年フランス・パリ夏季五輪が早くも観光客の宿舎と屋外での開会式が実現可能性などをめぐって議論を呼んでいる。

ロイター通信は4日(現地時間)、「今年の五輪開会式が開かれる7月27日、セーヌ川周辺のホテルのダブルルームの平均価格は1033ユーロ(約147万6000ウォン)だった」と報じた。フランス最大の消費者団体であるUFCがパリの80の3ツ星と4ツ星ホテルを対象に実施したアンケート調査結果で、開会2週間前の7月12日の平均価格である317ユーロの3倍を越える金額だ。

UFCによると、調査対象になったホテルの約30%は、この時期に予約するためには少なくとも2~5日は泊まらなければならないという条件まで掲げた。UFCは、「パリのホテルが客室料金を引き上げているが、これらホテルの半分は開会日に予約を締め切ったと答えた」と伝えた。オリンピックとパラリンピック期間中にパリ市は約1600万人がパリを訪れるものと見込んでいる。

宿泊業界が好況を享受しているのに対して社会的弱者は早くも苦しんでいる。パリの空きビルを生活基盤にしていた移民者や亡命申請者など数千人は、このような過程で路上に追い出される危機に直面した。ロイター通信は、「オリンピックという華麗な照明の下でホームレス問題が悪化するなど影を落としている」と指摘した。

五輪で初めて野外で開かれるパリ開会式が現実性に欠けるという指摘も出ている。フランスは伝統的にオリンピックスタジアムで行われていた開会式をセーヌ川で開催する計画だ。各国代表選手団が船に乗ってセーヌ川で繰り広げる水上パレードを構想中だ。1923年から水質汚染で水泳が禁止されたセーヌ川で100年ぶりにトライアスロンの水泳競技も開催する。

しかし、安全と衛生問題を指摘する声も少なくない。米紙ワシントンポストは3日、「誰もがアクセスできるセーヌ川はセキュリティに弱くなるしかない」とし、最近中東戦争などで欧州で高まっているテロの危険性を指摘した。

フランスのセーヌ川浄化計画にも疑問を示した。同紙は、「数十年間、ゴミと腐敗したトイレの水でいっぱいのセーヌ川を予定通り浄化できるという保証はない」と話した。まだ浄化作業が行われていない地域がかなり多いうえに、大雨が降る場合、パリの老朽化した下水システムが川の汚染を防ぐのは難しいという見方だ。


イ・チョンア記者 clearlee@donga.com