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「宜寧の奉仕王」コン・ドヨンさん、遺志により献体

「宜寧の奉仕王」コン・ドヨンさん、遺志により献体

Posted December. 21, 2023 09:34,   

Updated December. 21, 2023 09:34

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半世紀以上にわたり奉仕と寄付を続け、「宜寧(ウィリョン)の奉仕王」と呼ばれたコン・ドヨンさん(写真)が死去した。82歳だった。生涯にわたり寄付をしてきたコンさんは、最期に「解剖学研究所に献体してほしい」という遺言を残した。

慶尚南道宜寧郡は20日、コンさんが9月13日に老衰で死去したと明らかにした。宜寧郡関係者は、「コンさんの殯所が慶尚南道昌原市(キョンサンナムド・チャンウォンシ)に設置されたため、死去したことを遅れて知ることになった」と説明した。

コンさんは17歳で嫁ぎ、天幕の家で暮らしを始め、隣人にコメをもらわなければならないほど苦しい生活を送った。それでも、物売りなどをして昼夜を問わず働き、30代に入り生活が楽になると本格的な寄付と奉仕を初めた。

1985年、住民の医療施設がないことを残念に思ったコンさんは、225平方メートル(約68坪)の土地を購入して宜寧郡に寄贈し、ソンサン保健診療所が建てられた。家庭の事情が厳しい学生には奨学金を与え、毎年不幸な隣人を助ける活動に参加するなど、毎年寄付を続けてきた。

健康が悪化した後も、手押し車を引いてナムルを売り、古物を拾って得た金で寄付を続けた。2020年9月、国民勲章石瑠章を授与されたコンさんは、褒賞金50万ウォンに自己の資金50万ウォンを加えて村に寄付したという。1999年から奉仕日記も欠かさず書いた。

子どもたちは故人の遺志に従い、コンさんの遺体を解剖学研究のために慶尚国立大学に献体した。昨年亡くなったコンさんの夫、パク・ヒョジンさんも同大学に献体された。コンさんの長男パク・ヘゴンさん(63)は、「(献体で)出棺ができず、子として申し訳ないが、これも母の遺志」と話した。


宜寧=ト・ヨンジン記者 0jin2@donga.com