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イスラエル軍、ガザ住民に24時間以内の退避勧告…地上侵攻迫る

イスラエル軍、ガザ住民に24時間以内の退避勧告…地上侵攻迫る

Posted October. 14, 2023 12:06,   

Updated October. 14, 2023 12:06

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イスラエル軍が、「数日以内にガザ地区で重要な作戦を行う」とし、ガザ地区北部の住民は24時間以内に南部に退避する必要があると通知した。ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスの7日(現地時間)のイスラエル奇襲攻撃以降、空爆を中心に戦闘が展開されていたが、今や地上全面戦が目前に迫っている。ハマスを支援するイランとレバノンの武装組織ヒズボラがイスラエル軍のガザ地区投入を事実上「レッドライン」と規定しており、戦闘拡大の変曲点になるものとみられる。

ロイター通信などによると、イスラエル軍は13日午前0時直前に声明を発表し、「数日以内にガザシティ(ガザ地区北部の最大都市)で大規模な作戦を実施する」とし、「ガザシティなどの住民は自分と家族の安全のために南部のワディガザに退避せよ」と発表した。国連も同日、「ガザに居住する約110万人のパレスチナ住民が今後24時間以内に南部に退避する必要があるという通知をイスラエル軍から受けた」と明らかにした。

イスラエル軍がいつガザ地区に侵攻するかは明らかにされていない。ただ、イスラエル紙エルサレム・ポストは同日、「複数の情報筋が14日またはその後に地上軍が侵攻すると(本紙に)伝えてきた」と報じた。

国連は「このような移動は人道的に壊滅的な影響を与えずには不可能だと考える」とし、すでに悲劇的な(ガザ地区の)状況が禍に変わるのを避けるため、通告の撤回を要請した。

ハマスは同日、住民退避を阻止する「対抗声明」を出した。ハマスのメディア部門責任者サラマ・マルフ氏は、イスラエルの退避勧告は「虚偽のプロパガンダを流して住民の間に混乱をもたらし、内部の結束を損なおうとする心理戦」とし、家に留まり、イスラエルが仕掛けた心理戦に立ち向かうよう呼びかけた。

イスラエルが地上軍投入に踏み切れば、民間人死傷者の大量発生だけでなく、中東全域に戦乱の火種が広がる恐れがあると懸念されている。レバノンやシリアなどイスラム教の「シーア派ベルト」を訪れたイランのアブドラヒアン外相は12日、「イスラエルがガザ地区の民間人攻撃を中止しなければ、新たな戦線が開かれる可能性が高い」と戦闘の拡大を警告した。

イスラエル首相室は12日、ハマス戦闘員に殺害された乳幼児の遺体の写真を公開し、地上軍投入に先立ち、国際社会の支持を呼びかけた。イスラエルに派遣されたブリンケン米国務長官も関連写真を記者会見で公開し、「最悪の悪行だ。モラルの明確さを求める瞬間だ」と述べ、事実上、地上軍投入の決定に力を与えた。


カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com