尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は5日、申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官候補(写真)に対する人事聴聞経過報告書の再送付を国会に要請した。再送付期限は6日までと指定された。尹大統領は、6日間が過ぎれば、国会の同意なしに任命を強行する方針だ。こうなれば、現政権に入って国会の聴聞報告書の採択なしに任命する18番目の長官級人事となる。
大統領室の関係者は、「尹大統領は同日、申候補者に対する人事聴聞経過報告書の再送付の要請案を裁可した」と述べた。申候補者に対する人事聴聞要請案は、先月15日に国会に送付され、同月27日に人事聴聞会が開かれた。聴聞経過報告書の送付期限である今月4日まで与野党の合意が成立せず、経過報告書は政府に送付されていない状態だ。大統領室の関係者は、「国会が6日まで再送部の要請に応じない場合、早ければ7日にも申候補者を任命することもできるだろう」と話した。
大統領室は、国防部に対する国会での国政監査が10日に開かれるだけに、その前に後任の国防部長官を任命しなければならないという名分を掲げた。野党の一部からは、「海兵隊のチェ某上等兵の殉職事件に対する野党の攻勢を意識し、李鍾燮(イ・ジョンソプ)現国防部長官を国政監査に出席させない狙いがある」という解釈も出ている。退任する李長官は、今後も、尹錫悦政府の国防安保哲学の履行のための役割が与えられるという。
さらに最大野党「共に民主党」は、他の候補者である柳仁村(ユ・インチョン)文化体育観光部長官候補者に対して不適格の立場を維持しており、金杏(キム・ヘン)女性家族部長官候補者に対しては「辞任」を要求している。
全主榮 aimhigh@donga.com