Go to contents

「ユーモアを理解する韓国の読者は私の一番好きな読者」

「ユーモアを理解する韓国の読者は私の一番好きな読者」

Posted September. 09, 2023 08:29,   

Updated September. 09, 2023 08:29

한국어

「韓国の読者は、私が一番好きな読者です。韓国で登壇40周年の行事ができるのも、私の本を愛してくれた韓国の読者のおかげです」

中国現代文学の巨匠とされる小説家の余華氏(63)は8日、ソウル鍾路区(チョンノグ)のカフェで開かれた記者懇談会でこのように述べた。氏は、この日開幕した「2023ソウル国際作家フェスティバル」に参加するため訪韓した。

1983年に短編「第一宿舎」で登壇した余華は、韓国でも広く愛された。代表作「人生」(青い森・1997年)と「血を売る男」(青い森・1999年)は、韓国国内でもそれぞれ10万部と25万部以上が売れた。余華は特に、「血を売る男」が愛された理由について、「ユーモアを理解する韓国読者の素養が高いためだ」と話した。

氏は最近、改訂版「血を売る男」の序文で、「私が描写したのは物質的に貧窮した時代だったが、ある読者はその中で人生の美しさを感じた」とし、「人生の中の美しさとは、時には貧窮と富貴だけでは絶対計り知れないものだから」と書いた経緯がある。

懇談会では、ウィットのある答弁が続いた。余華は、「登壇40周年であることを知らずにいたが、青い森(出版社)から教えてもらって知った。中国では、このような記念会をやるとすれば、作家たちがまもなく亡くなると思っているのでしないようだ」とし、「登壇80周年をやることになれば、その時も韓国に来てしようと思う」と話した。韓国で映画化された『血を売る男』については、「中国で海賊版で見た。だからといって、ハ・ジョンウ監督が怒ることはなさそうだ」と話した。ノーベル文学賞の候補としてもよく取り上げられている氏は、「韓国で賞を一つもらえなかったのに、ノーベル文学賞だなんて」と笑った。

余華は、次期作2本を書いている。氏は、「いつも疲れた人生を送る人物が主人公だったが、一本は前作とは異なりコミックだ」と話した。13日まで韓国に滞在し、講演と対談を行う予定だ。


イ・ソヨン記者 always99@donga.com