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韓流ブームに乗って…米国やカナダ、ドイツの博物館で「韓国人キュレーター」採用が相次ぐ

韓流ブームに乗って…米国やカナダ、ドイツの博物館で「韓国人キュレーター」採用が相次ぐ

Posted August. 03, 2023 08:20,   

Updated August. 03, 2023 08:20


「当博物館の韓国室をリニューアルする過程に同行する、韓国室担当のキュレーターを採用したいと思います」

昨年6月、国立中央博物館に電子メールが届いた。発信者は、朝鮮絵画など韓国文化財1842点を所蔵している米セーラム市のピーボディー・エセックス博物館。韓国室の拡張の見直しと韓国文化財の特別展の企画を主導する専門家の採用に支援を要請したのだ。中央博物館は2009年から韓国室担当キュレーターの採用を希望する海外博物館に、3~5年間給与の一部または全部を支援する事業を行っている。ピーボディー・エセックス博物館は、中央博物館の支援で先月、韓国美術を専攻したキム・ジヨン氏を韓国室担当キュレーターに選んだ。同博物館が韓国人を採用したのは、今回が初めてだ。

中央博物館によると、最近、ピーボディー・エセックス博物館をはじめ、米国とカナダ、ドイツの博物館で、これまで日本・中国の美術専門家が担当していた韓国室のキュレーターに、韓国系または韓国人を採用する事例が相次いでいる。

昨年10月、韓国系ドイツ人のマリア・ソボトカ氏が、ドイツ・ベルリンのフンボルトフォーラムのキュレーターに選ばれ、昨年11月は韓国系カナダ人のクォン・ソンヨン氏が、カナダ・トロントのロイヤルオンタリオ博物館のキュレーターに採用された。今年1月は、米デンバー博物館のキュレーターにパク・ジヨン氏が選ばれた。

韓国文化に対する世界の人々の関心が高まると、海外博物館が韓国室の規模を拡大しているという分析が出ている。中央博物館のシン・ソヨン学芸研究官は、「これまで中央博物館の韓国室の支援事業は、国内遺物の貸与や教育プログラムの運営、保存処理支援などが主流だったが、最近は、韓国室担当キュレーターの採用支援に対するニーズが大きくなっている」と話した。

韓国人キュレーターの浮上により、海外博物館が披露する韓国文化財の展示の流れも変わっている。かつては、主に中央博物館をはじめとする韓国の博物館から遺物を借りて紹介する展示が多かったが、最近は該当博物館が所蔵している韓国文化財を再照明する研究と展示が増えている。

ドイツ・フンボルトフォーラムは今年10月、特別展「アリラン:ベルリンの中の韓国」を開く計画だ。博物館が所蔵する韓国文化財50点を通じて、韓国とドイツの文化交流史にスポットを当てる展示だ。米デンバー博物館では今年12月、粉青沙器の特別展「無心で完璧な、韓国の粉青沙器」が開かれる。シン研究官は、「韓国人キュレーターの浮上で、企画力が引き立つ特別展が増えただけでなく、海外博物館の収蔵庫にあった韓国文化財が新しく照明される機会が開かれた」と話した。


イ・ソヨン記者 always99@donga.com