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トランプ氏、3回目の起訴…担当判事は「トランプ支持層の死神」

トランプ氏、3回目の起訴…担当判事は「トランプ支持層の死神」

Posted August. 03, 2023 08:21,   

Updated August. 03, 2023 08:21

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トランプ前米大統領が虚偽と詐欺、欺瞞に基づいて2020年の大統領選の結果を覆そうとしたとして刑事起訴された。3回目の起訴だ。

米連邦大陪審は1日、トランプ氏が20年の大統領選で敗北した後、選挙の不正がなかったことを知りながら、虚偽で支持者を扇動し「連邦議会襲撃事件」を引き起こした問題で、起訴を決定した。ジャック・スミス特別検察官は、トランプ氏の容疑として、米国に対する詐欺、選挙人団の投票承認など公務執行妨害、投票権侵害、公式手続き妨害など4つを挙げた。

不倫の口止め料支払いをめぐる虚偽記載の容疑でニューヨーク州検察によって起訴されたほか、退任時の機密文書の違法持ち出し及び保管の容疑で連邦検察によって起訴されており、今回3回目の起訴となった。これにより、トランプ氏は、来年の大統領選挙まで遊説場所と裁判所を行き来しなければならなくなった。

特に、今回の事件の裁判を担うタニヤ・チャトカン・ワシントン連邦地裁判事(61)とトランプ氏の「悪縁」が話題になっている。

チャトカン氏は、連邦議会襲撃事件に加担したトランプ氏の支持者に重刑を宣告したことで有名だ。米紙ワシントン・ポストによると、起訴された連邦議会襲撃事件の加担者に対し、これまで判決を下した裁判官のうち8割は検察の求刑より寛大な刑を宣告した。しかし、チャトカン氏は裁判を担当した当該事件の被告31人のうち、9件は求刑より重い刑を言い渡した。14件は求刑通り宣告した。

チャトカン氏は、ある被告人に「愛国心ではなく、一人(トランプ氏)のために連邦議会に乱入した」と叱責したこともあった。トランプ氏が指名した判事が、「裁判官たちが連邦議会襲撃事件加担者に異常に厳しい基準を突きつける」と指摘すると、「合法的に選出された政府を転覆させようとする暴徒は、民主主義に対する実質的な脅威」と反発した。

また、チャトカン氏は、21年にトランプ氏が連邦議会襲撃事件の真相調査に必要なホワイトハウス文書の公開禁止を要請して提起した訴訟を却下した。これにより、下院の連邦議会襲撃事件特別調査委員会は、デモ隊の暴力行為を立証できる700ページを超えるホワイトハウスの通信記録を入手し、その後、司法省にトランプ氏の起訴を勧告した。「大統領は王ではなく、原告は大統領でもない。トランプ氏の特権が永遠に続くとは考えられない」というチャトカン氏の却下判決文も話題を集めた。

ジャマイカで生まれ、米ジョージ・ワシントン大学、ペンシルベニア大学ロースクールを経て国選弁護人となったチャトカン氏は、刑事事件を専門に扱ってきた。13年にオバマ大統領(当時)によって、国選弁護人としては初めてワシントン連邦判事に任命された。


イ・チョンア記者 clearlee@donga.com