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序詩

Posted April. 29, 2023 10:14,   

Updated April. 29, 2023 10:14

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年齢が若く、知っていることが少ない時は、好きなものが多い。少し不思議でも良く、少しだけ新しくても良い。小さなことでも好きになるので、世界がキラキラし、笑うことが多い。

年齢を重ねると、好きなことが減る。好きでやることは減り、やらなければならないことが増える。義務をこなしていると、好きな気持ちなど考える余裕もない。そんな時ほど、詩が必要だ。詩は長い時間を必要としない。数分でさらっと読むことも可能だ。その短い間にも、私たちは一つの詩を好きになったり、一人の詩人を好きになったりする。あるいは、好きな気持ちがあった過去を思い出すこともできる。失いつつある「好きであること」を取り戻すことは、とても大切なことだ。

詩人の李晟馥(イ・ソンボク)は、好きになるのに良い詩人だ。彼の詩はどこかはっきりしないが、どんと音を立てながら胸の中に入ってくる。寂しいのに満ち溢れていて、愛らしいのに切ない。この世界が金と物質で満たされているのではなく、意味と眼差しと心で満たされているように感じられる。遅くて緩やかな夕方、あなたを呼ぶ声、踊る葉が私たちの固い心を叩く。だから読んでいると、失くしていた、実は私たちが好きだったものを取り戻すことができる。詩が好きな自分を少し好きになる効果はおまけだ。