
2024年の米大統領選挙で、トランプ前大統領の共和党内の最大のライバルとされるフロリダ州知事のロン・デサンティス氏が、「不倫口止め料」疑惑で起訴される危機に直面しているトランプ氏を攻撃した。これまでトランプ氏について発言を控えていたデサンティス氏が初めて直撃砲を放ち、大統領候補レースに本格的に飛び込んだ。
21日付の米紙ニューヨーク・ポストによると、デサンティス氏は23日に放送されるFOXニュースとのインタビューで、トランプ氏を厳しく批判した。
デサンティス氏は「トランプ氏との違い」を尋ねられると、新型コロナウイルス感染症への対処方法を挙げ、「(私が大統領だったら)ファウチ(前米国立アレルギー感染症研究所所長)のような人は解雇しただろう」とし、「彼は(新型コロナに対する対応を)過信し、米国に多大な被害を与えた」と述べた。
さらに、「国民が望むアジェンダを持っている人を政府に登用し、大きな絵に合わせて政府を運営する」とし、「デイリードラマはないだろう」と述べた。トランプ氏が「ツイッター解雇」など、ホワイトハウスや内閣の人々を頻繁に代えたことを念頭に置いた発言だ。
トランプ氏が自身を嘲弄して「ロン・デ-サンクティモニアス(Sanctimonious、聖人ぶった偽善者)」と呼んだことについては、フロリダでの自身の成果に触れ、「あなたが私を『勝者』と呼ぶ限り、何と呼んでも構わない」と応酬した。
これに先立ち、デサンティス氏は20日、「不倫口止め料」疑惑について、「元アダルト映画女優に口止め料を支払えばどうなるか分からない。何とも言えない」と話した。米CNNは、「デサンティス氏がトランプ氏の神経を逆なでした」と指摘した。
トランプ氏は22日、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」を通じて、「デサンティスがついに私を攻撃し、(大統領選)レースに参加していることを認めた」とし、「彼の支持率は下落している」と反論した。フロリダ州の新型コロナウイルスの致死率などに触れたトランプ氏は、「デサンティスをその座(フロリダ州知事)に座らせたのは私だ。私のせいだ」と述べた。
トランプ氏を起訴するかどうかを決める大陪審の審理は22日に予定されていたが、マンハッタン地検長の要請により23日に延期された。
キム・スヒョン記者 newsoo@donga.com