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北朝鮮「巡航ミサイルを発射」、 韓国軍「欺瞞戦術」と認めず

北朝鮮「巡航ミサイルを発射」、 韓国軍「欺瞞戦術」と認めず

Posted February. 25, 2023 09:02,   

Updated February. 25, 2023 09:02

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北朝鮮が24日、戦略巡航ミサイル「ファサル(矢)2」4発を23日未明に発射実験したと主張した。北朝鮮は、今回のミサイル発射と関連して、「共和国の核抑止力の重要な構成部分」とし、今回の挑発目的が「核発射手段の多様化」にあることを明らかにした。韓国軍は同日、北朝鮮の発表について、「韓米偵察兵器の把握と異なる」と明らかにした。軍は、北朝鮮が虚偽の対南挑発を主張し、緊張を狙った「欺瞞戦術」である可能性に重きを置いている。ただし、巡航ミサイルは弾道ミサイルに比べて探知追跡が難しい。

北朝鮮の官営メディアである朝鮮中央通信は同日、「(咸鏡北道金策付近から発射された)戦略巡航ミサイルが、東海(トンへ・日本海)上空に設定された楕円と8の字の軌道に沿って2千キロを1万208秒(2時間50分8秒)〜1万224秒(2時間50分24秒)間飛行し、標的に命中した」と主張した。発射目標地点の上空を飛び、8の字を描いて性能試験までしたということだ。北朝鮮が明らかにした「2千キロ」は、韓半島はもとよりF22ステルス戦闘機など米国の戦略兵器が多数配備されている在韓米軍基地全体を攻撃できる距離だ。

同通信はまた、今回のミサイル発射を通じて、「戦略巡航ミサイル部隊の迅速な対応能力を確認した」と明らかにし、巡航ミサイル部隊の態勢が整い、事実上の実戦配備まで完了したことを示唆した。長距離巡航ミサイルは、奇襲発射時、超低空で密かに飛行して標的を破壊することができ、脅威的な兵器システムと評価される。

北朝鮮の今回の発射は、韓米の偵察兵器に探知されなかったという。合同参謀本部関係者は、「北朝鮮が主張した時間帯に韓米の偵察兵器がこの地域を注視していた」とし、「北朝鮮の主張の真偽を含め、様々な可能性を考慮して分析している」と伝えた。軍関係者は東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「北朝鮮が23日にミサイルを実際に発射した可能性はほとんどない」と述べた。北朝鮮が虚偽の主張をしたということだ。

昨年11月、北朝鮮が蔚山(ウルサン)沖の公海上に戦略巡航ミサイルを発射したと明らかにした時も、韓国軍は北朝鮮の主張が事実と異なると反発した。

ただし、一部では超低高度で飛行経路を変えながら迎撃網を回避する巡航ミサイルの特性上、韓国軍がこれを捉えられなかった可能性も指摘されている。巡航ミサイルは発射後、数十キロ以上の高度に急上昇し、衛星やレーダーにすぐに捉えられる弾道ミサイルとは違って数十メートルの超低高度で飛行するため、探知追跡が難しい。弾道ミサイルよりはるかに正確に標的を攻撃できる。このため、金承謙(キム・スンギョム)合同参謀本部議長は先月27日、非公開の主要指揮官会議で、北朝鮮の巡航ミサイルに対応する態勢を整えるよう指示した。


シン・ジンウ記者 コ・ドイェ記者 niceshin@donga.com · yea@donga.com