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造船の足を引っ張る外国人労働者の「ボトルネック」、これでは輸出危機突破は難しい

造船の足を引っ張る外国人労働者の「ボトルネック」、これでは輸出危機突破は難しい

Posted January. 06, 2023 08:54,   

Updated January. 06, 2023 08:54

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韓国国内の造船会社が、船を作る人材を確保できず、気をもんでいる。低い賃金と画一的な週52時間制などの理由で、仕事場を離れた国内技能人材の現場復帰は非常に遅い。その代わり、外国人労働者を増やそうとしても容易ではない。政府の入国審査を経て配置される速度は遅く、数字も非常に不足している。造船会社各社は、膨大な注文を受けていながらも、納期遅れによるクレームを心配している。

昨年、韓国造船海洋や三星(サムスン)重工業、大宇(テウ)造船海洋の造船業界「ビッグ3」は、2年連続で受注目標を超過達成した。3〜4年分の仕事をあらかじめ確保したのだ。特に、ウクライナ戦争によるエネルギー供給の支障で、世界各国で韓国造船会社が圧倒的競争力を持つ高価な液化天然ガス(LNG)輸送船舶の需要が急増した。問題は、船を作る人材を探すのがとても難しいとことだ。

実際、2014年には20万人を超えていた造船業の従事者は、昨年は半分以下の9万人余りに減った。減少した人材は、そのほとんどが溶接工などの現場人材だ。その間、造船業の景気が悪かったうえに、週52時間制の拡大で延長労働手当てまで受け取れなくなり、多くの労働者が他の働き口を探して去った。当面は、外国人労働者をもっと使うこと以外に代案がない。

昨年4月、政府もこのような理由で造船業関連の特定活動ビザの人員制限を撤廃したが、年末までに新たに採用された外国人溶接工は90人余りに過ぎなかった。産業通商資源部や法務部などの関連省庁が書類を審査する過程で、ボトルネック現象が生じたため、長くは5ヵ月以上入国が遅れたためだ。外国人労働者の技能検証機関が変わったことや、担当公務員数の不足などが理由に挙げられる。

造船業界は、今年第3四半期に生産人員が1万3000人も不足すると予想している。人材を補充できなければ、船を適時に作って引き渡すことができず、発注会社に巨額の補償金を払わなければならない。納期に追われた一部の造船業者は、力を入れて受注した仕事を中国業者に下請けし始めている。

政府は今年、韓国の輸出は昨年より4.5%減少するだろうという見通しを示し、輸出拡大を促している。造船業界の人手不足のように、一刻を争う現場の問題から一つ一つ解決することが、百の言葉より輸出拡大にもっと重要だ。