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感染力の強いBF.7、中国で感染者急増

感染力の強いBF.7、中国で感染者急増

Posted December. 27, 2022 08:51,   

Updated December. 27, 2022 08:51

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「ゼロコロナ」政策の大幅緩和後、中国の新型コロナウイルス感染者の急増を主導するウイルスの正体が、強力な感染力を持つ第3世代オミクロンBA.5の系統という分析が出た。専門家たちは、新型コロナウイルスの拡散による新型変異の可能性を掲げた。

AP通信は24日(現地時間)、米オハイオ州立大学のリュ・サンル教授の研究を引用し、「BF.7など多数のオミクロン株の変異ウイルスが中国で検出された」とし、「この変異ウイルスは免疫力を巧みに避けて拡散し、現在、中国の新型コロナウイルスの感染者急増の原因となっている」と報じた。

特に、BF.7は現在まで発生したオミクロン株変異ウイルスの中で最も感染力が強いという。新型コロナウイルスに感染したことがあったりワクチンを接種したりしていても、強力な免疫回避能力があるため、再感染の恐れがある。感染速度も速い。中国メディアも先月、首都北京でBF.7が優勢になり、感染者が急増していると報じた。

米ジョンズ・ホプキンス大学のスチュワート・キャンベル・レイ教授は、「中国は人口が多く、免疫力が制限的であるため、新しい変異株の爆発につながる可能性がある」と懸念を示した。

感染者の急増で新たな変異株の発生が懸念される状況で、変異株の発見を統制しようとする動きも捉えられた。毎日新聞は26日、中国政府が11月下旬、研究機関などの依頼を受けて新型コロナウイルスのゲノム(遺伝情報)配列を解析できる設備を保有した民間企業に対して、ゲノム配列を解析しないよう指示したと報じた。

同紙によると、中国当局が民間のゲノム解析に制限を加えたのは初めて。同紙は、「情報を厳格に管理することで、新たな変異株が見つかった場合などに、国内外の世論に与える影響を最小限に抑える狙いがあるものとみられる」とし、「民間による自主的な解析を制限し、情報統制を強めれば、ウイルス変異の早期発見やワクチン開発など国外にも影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。

変異株を防ぐことができないという中国製ワクチンに対する不信のため、欧米のmRMAワクチンを求めてマカオに「ワクチン観光」をする中国人も増えている。英紙フィナンシャル・タイムズは25日、マカオの病院にワクチン接種が可能かどうかを尋ねる電話が中国本土から絶えないと報じた。マカオは先月1日からドイツのバイオ企業、ビオンテックが開発したmRNAワクチンの接種を許可した。中国本土以外の地域の中で唯一、中国人が本土に戻った時に隔離が必要ではない場所だ。


キム・スヒョン記者 ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 newsoo@donga.com