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「韓国在住のアフリカ人の文化をレンズに収めました」

「韓国在住のアフリカ人の文化をレンズに収めました」

Posted December. 20, 2022 08:48,   

Updated December. 20, 2022 08:48

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「同じ土を踏んでいても、違う世界に住む人々」

写真作家のチェ・ウォンジュン氏(43)の目に映った韓国に居住するアフリカ出身の黒人たちの姿だ。チェ作家は2020年から2年間、京畿道東豆川(キョンギド・トンドゥチョン)や坡州(パジュ)一帯を回りながら、彼らの日常をカメラに収めた。ソウル鍾路区(チョンノグ)の學古齋(ハクゴジェ)ギャラリーで31日まで開かれる写真展「キャピタルブラック」を通じて、その結果を披露している。

展示場を見て回ると、「この写真の背景は、ほんとうに韓国なのか」という疑問が生じる。計24点の写真には、私たちには馴染みのないアフリカ文化が濃く溶け込んでいるからだ。「パーティー、東豆川」(2022年)は、ナイジェリアのイボ族の多様なパーティー現場を撮影した写真だ。お金を空に撒いたり顔につけたりするなど、西アフリカ地域の伝統的な祝賀儀式が盛り込まれている。平凡な家族写真のような「ナイジェリアから来たイグウェ(王)チャールズとホープ、そして韓国で子供たち、東豆川」(2021年)も、よく見ると、王冠や見慣れない模様の服が見える。アフリカの王族文化が韓国でも続いていることが分かる。

チェ作家は、「アフリカ人は、米軍が減って家賃が割合安い米軍部隊の近隣や、勤務地である製造業工場地帯の周辺に滞在して村を形成する。韓国の制度圏に入ることができない彼らは、そこで自分たちだけの文化と共同体を作っていく」と話した。

作家は、東豆川に作業室を移し、この共同体にかかわっている。代表的な協業物が音楽だ。会場には映像作品2点がある。両作品を製作する過程には、いずれもガーナ人のラッパーやナイジェリア人の歌手などアフリカ人が参加した。そのうちミュージックビデオ「私の葬式へようこそ」(2022年)は、あるアフリカ人が亡くなると、多様な肌の多国籍の人物たちが集まり、一緒に靴の形をした棺おけを持ってあちこちを回りながら哀悼する内容を盛り込んだ。

チェ作家は、「ガーナでは、故人が好きな物品で棺桶を作るが、その伝統を借用した」とし、「アフリカ人の写真を外国人労働者ではなく、民衆の肖像として描きたかった」と話した。


キム・テオン記者 beborn@donga.com