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子供の遊び場にまで浸透した麻薬、根を絶やすときまで「戦う」べきだ

子供の遊び場にまで浸透した麻薬、根を絶やすときまで「戦う」べきだ

Posted October. 10, 2022 09:02,   

Updated October. 10, 2022 09:02

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今年に入ってから8月まで警察に摘発された麻薬事犯は8497人で、すでに2018年の全体麻薬事犯(8107人)を超えている。麻薬事犯は検挙率が5~10%に過ぎず、実際は少なくとも8万人を超える人が麻薬にかかわっていると試算される。子どもが遊ぶ公園で外国人から麻薬を渡された大学生が逮捕され、今やクラブや風俗店などでは、簡単に麻薬を入手できるという証言も出ている。生活空間の近くまで麻薬が入り込んだのだ。このため、会社員や軍人、専業主婦など職業や性別、年齢を問わず麻薬に手を出している。

特に懸念される部分は、初犯の割合が着実に増えているという点だ。2018年は全体麻薬事犯の中で初犯が占める割合は72.3%だったが、今年は81.2%に高まっている。麻薬市場に新しく参入する人が急速に増えているという意味だ。今年検挙された麻薬事犯のうち、10代や20代が3分の1に達し、この10年間で10代の麻薬事犯が11倍も増えるほど、若者たちが麻薬にはまっているという点も心配だ。麻薬に「一度」はない。中毒性の強い麻薬の特性上、彼らは一生麻薬の沼から抜け出せない可能性が高い。

麻薬取引の舞台が次第にインターネット空間に移り、捜査はさらに難しくなっている。ダークウェブやテレグラムなどを通じて販売者と購入者が接触し、代金は仮想通貨で支給するなど捜査機関の追跡を避けるための手法が続々と登場している。ダークウェブには、麻薬販売を仲介するサイトまで登場するまでに至った。麻薬の伝達は、特定の場所に麻薬を隠しておけば探す「投げ方の手口」や国際郵便を利用することが多く摘発は容易ではない。進化する麻薬犯罪に対応するための捜査力の拡大と捜査手法の改善が急がれる。

検警も事案の深刻性は認識している。李沅石(イ・ウォンソク)検察総長は7日、「臨界点を越えた状況だ」とし、関係機関と合同捜査を行うと明らかにした。警察は8~10月を麻薬事犯の集中取り締まり期間と定め、ヒロポンを投薬した有名作曲家などを検挙した。しかし、一回限りの取り締まりでは無理だ。根を絶やす時まで「戦い」を繰り広げるという覚悟で粘り強く取り締まりを続けても、成果を断言できないのが麻薬犯罪だ。ここで麻薬の拡散を防ぐことができなければ、他の国のこととばかり思っていた「麻薬の日常化」が韓国でも起こるかもしれない。