８月の経常収支が３０億ドル赤字、ウォン安加速への懸念高まる

今年８月の経常収支が４ヵ月ぶりに赤字に転じた。世界的な厳しい緊縮で景気低迷への懸念が高まっている中で、韓国経済の支えだった経常収支が大幅に悪化し、危機が高まっている。経常収支の赤字が慢性化すれば韓国の対外信頼度は低下し、ウォン安が急激に進みかねない。

韓国銀行が７日に発表した国際収支によると、８月の経常収支は３０億５０００万ドルの赤字と暫定集計された。経常収支は１年前の昨年８月（７４億４０００万ドルの黒字）より１０４億９０００万ドルも減少した。

経常収支は今年４月、８０００万ドルの赤字を出した後、黒字を続けてきたが、４ヵ月ぶりに赤字に転じた。毎年４月は外国人投資家に対する配当が集中するため、経常収支の黒字幅が大幅に減ったり、たまに赤字を出す時期だ。このように季節的要因が反映される４月を除いて経常収支が赤字を出したのは、２０１２年２月（２５億８０００万ドル）以来１０年６ヵ月ぶりのことだ。それだけエネルギー価格の高騰とグローバル景気低迷で、貿易環境が大きく悪化したという意味と解釈される。今年８月の貿易収支は、マイナス９４億９０００万ドルで赤字幅が異例に大きかった。

政府は足元に火がついている。尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は同日、非常経済民生会議を開き、経常収支の改善のための省庁を挙げての総合対策をまとめることにした。尹大統領は、「対外健全性の基本安全弁は、経常収支だ」とし、「今年は年間で相当な規模の経常収支の黒字が予想されるが、先制的に備える」と話した。


朴民優 minwoo@donga.com · 全主榮 aimhigh@donga.com