Go to contents

北朝鮮が黄江ダムを無断放流、統一部「事前通知求めたが応答せず」

北朝鮮が黄江ダムを無断放流、統一部「事前通知求めたが応答せず」

Posted September. 06, 2022 08:56,   

Updated September. 06, 2022 08:56

한국어

台風11号「ヒンナムノー」が北上している中、北朝鮮が5日、臨津江(イムジンガン)上流の黄江(ファンガン)ダムの水門を一部開放しているという。政府は同日、北朝鮮側の水域ダムの放流時に事前通知を要請する通知文を送ろうとしたが、北朝鮮は通知文を受け取るという応答すらしなかった。

軍関係者は同日、「黄江ダムの水位は現在のところ懸念する水準ではない」としながらも、「放流されている」と明らかにした。ただし、同関係者は、「(韓国側)臨津江や必勝橋(ピルスンキョ)の水位の変化は安定的に管理されているようだ」と述べた。軍は、北朝鮮の黄江ダム放流は、台風に備えての水位調節が目的と見ている。北朝鮮の官営メディアである朝鮮中央テレビによると、前日平壌(ピョンヤン)には141ミリ、平城(ピョンソン)116.4ミリ、元山(ウォンサン)131.4ミリ、文川(ムンチョン)177.6ミリなど集中豪雨に見舞われた。

趙重勲(チョ・ジュンフン)統一部報道官は同日、定例会見で、「統一部は、台風11号の北上で被害が懸念される状況を考慮し、午前9時に南北共同連絡事務所の業務開始通話で、南北共有河川での北朝鮮側ダムの放流時に韓国側に事前に通知するよう要請する統一部長官名義の通知文を伝えようとした」と話した。しかし、「北朝鮮側は通知文の受信に対する明確な立場を明らかにせず通話を終了した」と述べた。

通知文には、北朝鮮側の事前通知のない大規模放流は韓国側に深刻な被害を与える恐れがあるとして事前通知を要請し、南北が相互協力を通じて危機状況を克服することを呼びかける内容が盛り込まれたと、統一部は説明した。

これに先立ち、北朝鮮は6月28日にも韓国側に通知せず黄江ダムの水門を開放した。政府が、事前通知を要請する協力要請通知文を送ったが、これも受け取らなかった。北朝鮮は、2020年の梅雨の時も、黄江ダムの水門を数回開き、臨津江最北端の必勝橋の水位が急上昇し、近隣地域の韓国側住民が緊急避難した。


申나리 journari@donga.com