
グローバル景気の不確実性にもかかわらず、電気自動車の需要に備えるためのバッテリー業界の投資が続いている。
LGエネルギーソリューションは22日、来年までポーランドのバッテリー工場内の米フォード向け納入用生産ラインの規模を、従来の2倍に増設すると明らかにした。LGエネルギーソリューションは2020年下半期(7〜12月)から、人気電気自動車モデルの「マスタングマッハE」と電気商用車「イートランジット」にバッテリーを供給してきた。特にマスタングマッハEは昨年、グローバル市場で5万5000台以上が売れた。今後の販売予測も前向きな方だ。フォードのジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は昨年末、ツイッターで「2023年までにマスタングマッハEの生産能力を3倍以上に拡大する計画だ」と言及している。
ポーランド工場は70GWh(ギガワット時)規模で、現在は世界最大のバッテリー工場といえる。LGエネルギーソリューションは、この工場で生産したバッテリーをフォードのほか、ドイツのフォルクスワーゲンなどにも納入している。今回の増設は、顧客会社であるフォードの生産台数の増大計画に歩調を合わせて行われたものである。
業界の関係者は、「LGが最近投資再検討に入った1兆7000億ウォン規模の米アリゾナ州のバッテリー工場は、潜在需要に備えた先制的な投資性格だ」とし、「合弁形態や確実な顧客会社が物量を保証すれば、景気低迷などのリスクから一定の部分自由になりうる」と話した。
SKオンも、フォードや陽極材生産企業のエコプロBMと共に、北米で陽極材の生産施設を構築するために共同で投資すると、同日明らかにした。3社は年内の共同投資のための本契約を交わし、来年下半期に工場の着工に入る計画だ。この工場で生産する陽極材は、SKオンとフォードが最近公式に設立した合弁バッテリー工場「ブルーオーバルSK」に供給される予定だ。
郭道英 now@donga.com