最近、原油価格の上昇が続き、「偽石油」の被害が増えていることが分かった。特に安価な灯油を混ぜて作った「偽軽油」が猛威を振るっており、貨物車や重機運転者などの注意が求められる。
偽石油の流通を取り締まる韓国石油管理院によると、関連消費者の被害通報件数が今年第1四半期(1~3月)の272件から第2四半期(4~6月)は465件に増加した。
韓国石油管理院が、3月15日から4月30日にかけて特別点検を行った結果、給油会社43社が摘発された。先月、全羅南道光陽(チョルラナムド・クァンヤン)のある物流団地では、軽油に暖房用灯油を混ぜて作った偽石油を作り、移動式給油車両で販売していた業者が摘発された。麗水(ヨス)では、ガソリンスタンドで灯油を購入後、独自に偽石油を作って使った大型トラックの運転手2人が摘発され、それぞれ1000万ウォンの過料を科された。彼らが偽石油を作ることを知りながら、灯油を販売したガソリンスタンドも45日間の営業停止の行政処分を受けた。
ソルベントなどを原料に作られた「偽ガソリン」は、2010年代初めに材料の流通が遮断され、最近はほとんど姿を消したが、灯油は石油販売業者が合法的に流通できるため、依然として偽軽油が作られている。
偽石油を給油すると、煤煙の増加や燃料消費効率の減少、車の震え、エンジン切れなどの現象を経験することがある。韓国石油管理院は、燃料異常の有無を無料で分析するサービスを行っている。偽石油を通報すれば10万~1000万ウォンの褒賞金を支給する制度も運営している。韓国石油管理院の関係者は、「路上給油など、偽石油の流通が疑われる状況を目撃したなら、管理院に通報してほしい」と要請した。
ソン・ジンホ記者 jino@donga.com