
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が、日本の安倍晋三元首相が銃撃を受け死去したことを受け、駐韓日本大使館に設けられる焼香所に弔問に訪れる。韓悳洙(ハン・ドクス)首相や鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長、重鎮議員らで構成された弔問使節団が近く日本に派遣される。在任時の韓日関係に対する評価はさておき、政界の大物であり韓国とも関係の深い人物が衝撃的に死去したことを受け、弔問の礼を尽くす考えだ。韓日両国が悲しみを分かち合うことで、冷え切った韓日関係を修復する契機になる可能性も念頭に置いたとみられる。
大統領室関係者は10日、「現在、尹大統領の訪日の計画はない」とし、その代わり日本大使館が設ける焼香所に近く弔問に訪れることを明らかにした。11日には、韓氏と朴振(パク・ジン)外交部長官、金聖翰(キム・ソンハン)大統領室国家安保室長らが焼香所を訪れる。
大統領室関係者は、韓氏らが弔問使節団に含まれたことについて、「(尹大統領の)追悼の思いを表現できる人を派遣するのではないか」と述べた。鄭氏は4月に、韓日政策協議代表団長として訪日している。使節団が日本を訪問する時期は、家族葬が終わる12日以降になる見通しだ。
一方、バイデン米大統領は8日(現地時間)、安倍氏の死去を受け、駐米日本大使公邸を弔問に訪れ、米国の公共機関に弔旗の掲揚を指示した。バイデン氏は弔問録に、「バイデン一家と米国を代表して安倍氏の家族と日本の国民に心よりお見舞い申し上げる」と書き込んだ。同日午後には岸田文雄首相と電話で、「私たちは平和で繁栄するアジア太平洋に向けて努力し、安倍氏を称える」と述べた。
主要20ヵ国・地域(G20)会議でアジアを歴訪中のブリンケン米国務長官は帰国を先送りし、11日に弔問のために日本を訪れる。オースティン米国防長官も9日、安倍氏の実弟である岸信夫防衛相と電話で「安倍氏が支持してきた自由で開かれたインド太平洋の現実化に向けて努める」と話したと、米国防総省が明らかにした。
申晋宇 niceshin@donga.com