「ボストンスポーツのための偉大な1週間になるだろう」
米国の5大プロスポーツ(アメリカンフットボール、プロ野球、バスケットボール、アイスホッケー、サッカー)の球団をすべて保有するスポーツの都市ボストンが、34年ぶり開催の全米オープンへの期待で沸き立っている。サウジアラビア資本が主導するリブゴルフ・インビテーショナルシリーズに参戦する選手の大会出場が認められ、米男子ツアー(PGA)残留派との対立に注目が集まっているが、全米オープンそのものへの関心も高い。
PGAの今季メジャー第3戦の全米オープンが16日、マサチューセッツ州のブルックリンにあるザ・カントリークラブ(パー70)で開幕する。男子ゴルフ世界ランキング3位のロリー・マキロイ(33=北アイルランド)は、インスタグラムに全米オープンへの関心を促す投稿とともに、自身のサイン入りゴルフバッグと全米オープン、米大リーグ(MLB)のボストン・レッドソックスの試合チケット2枚を景品イベントに掲げた。15日現在、2万を超える応募コメントが寄せられた。マキロイはボストンの名物であるロブスターが描かれたゴルフシューズを着用して練習ラウンドを行った。
1988年以降初めて全米オープンが開かれるザ・カントリークラブは、レッドソックスのホームスタジアムであるフェンウェイ・パークから約7キロ離れているほど近い。近くのバーモント州出身で今大会に出場するキーガン・ブラッドリー(36)は15日、フェンウェイ・パークで行われたレッドソックスの試合で始球式を行い、注目を集めた。ブラッドリーの妻ジリアン・ステイジーは、レッドソックスの元名捕手カールトン・フィスク(75)の甥でもある。
前回覇者ジョン・ラーム(28=スペイン)の記者会見では、米プロバスケットボール(NBA)ファイナルに進出したゴールデンステート・ウォリアーズとボストン・セルティックスのどちらを応援するのかと質問される場面もあった。17日、ボストンのTDガーデンでNBAファイナル第6戦も予告されている。これに対してラームは、以前休暇を取ってボストンのジェイソン・テイタム(24)の家族に会ったエピソードを紹介し、ボストンを応援する考えを明らかにした。
ボストンの地元メディア「WGBH」は、今回の全米オープンで関係者やギャラリーを含め約17万5000人がボストンを訪問するものと予想した。近隣の学校は大会駐車場用にスペースを設けた。大会中は交通規制も行われる。
リブゴルフに向けたツアー残留派の批判の声も相変わらずだった。マキロイは15日の記者会見で、「これが正しいこと」とし「ジャック・ニクラスとアーノルド・パーマーら多くのゴルファーが築いてきたことを何でもないと思われるのが嫌だった」と声を荒げた。ラームも、「私は決してお金のためにゴルフをしない。世界最高の選手を相手にたいと」と強調した。ブルックス・ケプカ(32=米国)は「(リブゴルフについて)話すことに疲れた。全米オープンだけに焦点を合わせているが、こういう質問が出るのは理解できない」と不満を示した。
韓国勢では任成宰(イム・ソンジェ=24)、キム・シウ(27)、キム・ジュヒョン(20)、イ・ギョンフン(31)が出場する。新型コロナウイルス感染症の確診で先月メジャー大会PGAチャンピオンシップに出場できなかったイム・ソンジェは「全米オープンの会場は常にコースとラフが長くてグリーンを読むのが難しい。冷静さと忍耐力を試す良い機会になる」と話した。
姜泓求 windup@donga.com