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飢えるアフリカ、子どもの餓死が急増

Posted June. 10, 2022 09:08,   

Updated June. 10, 2022 09:08

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「今年に入って4人の子どもの死を看取りました」

ソマリアの首都モガディシュの栄養失調診療所でオウリヨ・ハサン・サラートさんが話した。約90キロ離れた村から、栄養失調で力なく泣く息子を抱いてモガディシュまで歩いて来た。話す気力もないサラートさんの周辺には、十分に食べることができなくて痩せ細って気力のない母親と子どもたちでいっぱいだった。

ユニセフ(国際児童基金)は8日(現地時間)、ウクライナ戦争による食糧危機、新型コロナウイルスの感染拡大などで人道支援が減り、「『アフリカの角』地域での子どもの餓死が爆発的に発生するだろう」と警告したと、AFP通信が伝えた。ソマリアで人道支援を調整する国連のアダム・アブデルムーラ氏は、「(アフリカの角で)数千人が死亡した」と話した。アフリカの角は、ソマリア、エチオピア、ジブチなどソマリア半島の国家を指す。現地の人道主義団体の集計によると、今年ソマリア全域の栄養失調診療所だけで448人の子どもが死亡した。

同地域の飢餓状況は記録的な日照りでさらに悪化した。ソマリアなどでは40年ぶりに最も深刻な日照りで、数百万頭の家畜が死んだ。ウクライナ戦争でロシアがウクライナの小麦輸出を阻止したことで、小麦をはじめ食用油の輸入が停滞し、食料品の価格も高騰した。

欧州では、特段の措置がなければ同地域で100万人以上の餓死者が出ると懸念している。イタリアのディマイオ外相は同日、国連食糧農業機関(FAO)事務局長と会って、「(ロシアが)ウクライナの小麦輸出を封じ込めているのは、数百万人を人質にして死刑宣告を下すようなもの」とし、「今対応しなければ破壊的な結果を招くだろう」と強調した。イタリアの首都ローマでは、イタリアやフランス、スペイン、エジプトなど地中海沿岸国家が集まって、アフリカ食糧危機問題を議論した。


黃聖皓 hsh0330@donga.com