トッテナム・ホットスパーの孫興民（ソン・フンミン、３０）が欧州サッカーリーグで活躍した韓国人のシーズン得点記録を塗り替えた。元サッカー国家代表監督の車範根（チャ・ボムグン）氏の記録を３６年ぶりに更新したのだ。
孫興民は１日、レスター・シティとのイングランド・プレミアリーグ（ＥＰＬ）のホームゲームで２ゴール１アシストの活躍でチームを３－１の勝利に導いた。同日、今季１８点と１９点目を記録した孫興民は、車氏がドイツ・ブンデスリーガのレバークーゼンでプレーした１９８５～１９８６シーズンに打ち立てた１７ゴールを超え、欧州リーグでの韓国人最多得点選手として名を連ねた。孫興民がブンデスリーガのハンブルクで欧州サッカーのトップリーグデビューを果たした２０１０～２０１１シーズン以来１１年ぶりだ。孫興民は昨季もＥＰＬで１７ゴールを決めたが、記録更新には失敗した。
同日、孫興民はトッテナムが１－０でリードしていた後半１５分、相手のゴールエリア前で左足のターニングシュートでゴールネットを揺らした。２－０でリードしていた後半３４分には、敵陣ペナルティエリアの右側から左足で蹴った強いカーブボールがゴールネットに突き刺さった。このゴールが決まった瞬間、生中継していた地元テレビの解説者は信じられない場面だと「アンビリバボー」を連発した。孫興民の後ろでシュート場面を見守っていたチームメイトのピエール・エミール・ホイビュルク（２７）もゴールを決まる瞬間、両手で自身の頭を抱えながら驚く姿が中継映像に映った。
この試合後、サッカーデータ解析サイト「フースコアードドットコム」は、孫興民に両チームをつうじて最高採点の９．８を与えたが、８点以上を取った選手が誰もいなかったほど、孫興民の競技力は圧倒的だった。
孫興民は同日、２ゴールを全て左足で決めたが、前半２２分にハリー・ケイン（２９）の先制ゴールにつながったＣＫのアシストは右足だった。トッテナムが３－０でリードしていた後半３７分、アントニオ・コンテ監督（５３）は交代でベンチに入る孫興民を抱き締めて、「お前がよく使う足は右足か左足か」と尋ねたという。両足利きの孫興民は同日までＥＰＬで記録した通算８９ゴールのうち４８ゴールは右足で、３７ゴールは左足で決めている。４ゴールはヘディングゴールだった。
今季１９点目を記録した孫興民は、前日まで得点２位タイだったクリスティアーノ・ロナウド（マンチェスター・ユナイテッド）を抜いて単独２位になった。２２得点で得点ランキング首位のモハメド・サラフ（３０・リバプール）との差も３ゴールに縮めた。トッテナムとリバプールは並んで４試合を残している。孫興民はこの日の試合後、「チームの勝利が最も重要だ。我々は来季の欧州チャンピオンズリーグに出場できる順位（４位）でシーズンを終えたい」とし、「得点王はいつも自分の夢だ」と話した。
この日の勝利で勝ち点を６１（１９勝１１敗４分け、５位）としたトッテナムは、４位アーセナル（勝ち点６３）との４位争いを続けた。ＥＰＬでは４位まで来季欧州ＣＬに出場できる。両チームは１度の直接対決を含め、それぞれ４試合を残している。
兪載泳 elegant@donga.com
About Dong-A Ilbo