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「最もパリらしからぬ姿を見せようと白黒映画を選択」

「最もパリらしからぬ姿を見せようと白黒映画を選択」

Posted April. 28, 2022 09:09,   

Updated April. 28, 2022 09:09

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華やかな都市として挙げられるフランスのパリが、白黒映画に描かれている。来月12日に公開される映画「パリ13区」を演出したジャック・オーディアール監督(70)は最近、テレビインタビューで、「パリは美しいが、剥製された都市でもある。最もパリらしくない姿を見せたくて、白黒映画を選んだ」と話した。

オーディアール監督は、2015年、フランス移民者の人生を描いた映画「ディーパンの闘い」でカンヌ映画祭で最高賞のパルムド-ル賞を受賞した。2009年は、「予言者」でカンヌ映画祭に於いて審査員大賞を受賞した。

「パリ13区」は、強力犯罪を主に扱った前作とは一線を画す。パリでも、人種・文化的多様性が目立つ13区を背景に、20代や30代の4人の男女の愛の物語を描く。

映画は、デートアプリを通じて見知らぬ人に会うや否や性的関係をもって別れるエミリー(ルーシー・チャン)と、異性と楽しむことのほか、真摯な関係には関心のないカミ-ユ(マキタ・サンバ)など、自由に生きていく4人4色の若者たちの日常について描く。彼らの率直でためらいの無い恋愛を描くため、監督は主人公たちを何度も全裸で登場させる。オーディアール監督は、「露出が激しいとは思わない」とし、「若者はたびたびアプリでセックスの相手を探すが、彼らが肉体的関係を持った後、どのような話を交わすのかを見せるためには、愛を分かち合うシーンを正確に盛り込む必要があった」と話した。

映画の原作は、米作家エイドリアン・トミネの「キリング・アンド・ダイング」など、3本の短編グラフィックノーブルだ。脚本には、2019年「燃ゆる女の肖像」でカンヌ映画祭の脚本賞を受賞したフランスのもう一人の巨匠セリーヌ・シアマ監督(42)が参加した。フランスの先輩・後輩の巨匠が会って作り出した作品であるため、より大きな注目を集めている。

「この映画は、自らが考える自分と実際の自分との間に乖離がある人物たちが、本当の自分を探していく映画です。俳優たちと幸せな気持ちで撮った作品なので、韓国の観客たちも私がこの映画を撮る時に感じた喜びを一緒に感じてほしいです」


孫孝珠 hjson@donga.com